弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

特許事務所をクビになるケース

弁理士試験の話ばかり書いてしまったので、少しは特許事務所業界の話もします。

Q「特許事務所は実績を残せないとクビになりますか?」

A「はい、そうです」

それはブラック特許事務所だろう、という人もいるかもしれませんが、
どっちかというと多数派ですよ。
試用期間の6カ月、半年、1年あたりが目途ですね。

最初から明細書を書かすケース、中間処理から入るケース、外内の翻訳からと、
色んな入り方があると思いますが、外国担当でなければ最終的には
月に明細書を何件書けますか?という世界です。
少ないとこでも3件は書けないとまずいですね。
多いとこだと10件とか書いたりしますね。
少ない方が楽かというとそうでもありません。
楽な案件と大変な案件とありますし、その大変さも、
技術的な困難さや内容的なボリューム、技術の相性があります。
そして、所属長のチェックとの相性があります。

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もっとはっきり言うと、ボスの言う通りに書かないとだめです。
顧客がいいって言えばいいんじゃない?ってとこもありますが。
それは大手だろうが零細だろうが変わりません。
零細の方が無駄なこだわりが多くて大変と思ってましたが、
案外大手も初心者は細かくいろんなこと言われているようです。
そしてまあいいだろう、ってレベルである程度の件数を書けないと
クビになります。品質はOKでも量が少ない場合は減給とかですね。

多いのが、初任給は前給補償で、翌年から大幅ダウンというケース。
大手企業じゃないですからね。それは無法地帯ですよ。
それがなぜか大手特許事務所でも大勢は零細と変わりません。
まあ人が定着してるんだからマネジメントには何がしかの
さじ加減はありそうですが。

指導の仕方や、方針との相性があるので、素質次第とか
必ずしもそうとは言えない感じがします。
知人で、ある大手特許事務所を数カ月でクビになったけど
次に入った中堅特許事務所ですっかり定着した例も聞いています。

あとはもめごとですね。権限もった人が理不尽な対応をして
そのまきぞい食って退職とか珍しくありません。
零細だと所長との相性ですが、得てして所長じゃなくて、
技術や事務で発言権持った人との相性ですね。
波風立てずに火の手が上がったらさっさと逃げる能力も求められます。
同じ特許事務所でこっちはホワイトこっちはブラックとか普通にあります。
クビにはならないけど、いやになって辞めるとかも普通です。

この業界に入るなら、いきなりクビとかよくある話だと腹をくくることです。
そうなったら割り切ってよその特許事務所に移ればいいやということです。
もめる職場と同程度の待遇なんてどこでももらえます。
そして経験者ならなんらかの引き取り先はあります。

業界事情はこの辺にまとめました。

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