弁理士うめざわブログ

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特許戦略と知財コンサルは大体同じ意味

もちろん特許と知財は違うんですが、
知財戦略は特許戦略よりマイナーな感じだし
特許コンサルともあまり言わない気がするので、
あえてこの辺で並べてみました。
特許戦略と知財コンサル、知的財産コンサルティングの違い。

そもそも特許戦略とは何よというと、大体曖昧に用いられています。
特許戦略ハンドブックという本があって何が書いてあるのかと
思いきや、単に特許関係の法制度が並べてあるだけでした。
特許戦略ポータルサイトというのもありますが、
これは法制度だけではないようですが、
制度の運用とかが多く載っていてこれって戦略???
という若干の疑問がわきます。
そもそも「特許せんりゃくん」というのが謎過ぎます。
ゆるいにもほどがありますね。雑キャラです。

狭義の特許戦略でとらえていくと、
権利化段階ではどうやって特許を取っていくか、
どんな特許をとっていくかを戦略的に策定していくこと。
権利化後は、どういう風に権利活用していくかですね。

と、ここまでまとめると確かに知財コンサルと重なる感じですが、
逆に何が違うの?と考えるとはっきりします。
分かるとおり、特許戦略はユーザサイドの話です。
権利者側が特許をどうするかを考えると特許戦略になります。

これに対して弁理士とか知財の専門化が特許とかどうしましょうかと
相談に乗ったりアドバイスすると、これは知財コンサルになる訳です。
客体としては同じ話だったんですね。
両方ともなんとなく曖昧に使われて、
いまいち何かはっきりしないあたりも似てます。

両者に該当しないものは何かというと、要するに通常業務です。
単に発明をまとめて依頼して特許を取ることを特許戦略と言わないし、
依頼を受けて明細書を書いたり中間処理することは
知財コンサルとは言いません。
通常領域以外の曖昧部分を全部まとめたものがこれなんですね。
これをあえてひっくり返して表現してみると何か発見があるかもしれません。
私は何も発見していませんが。