弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

特許事務所に転職した後のこと

まあ特許業界、転職は多く、経験者の場合は仕事の内容も
抜本的に一から出直しという訳ではありません。
とはいえ、入ったときは新入りです。
所内フローやらデータはどこにあって、所内ルールはどうなって、
もちろんクライアントの癖も違ったりします。
入ったことはそういうことを一生懸命覚えますね。

あとは特許事務所では人間関係は薄めになりがちですが、
それでも対人関係を覚えたり色々慣れなければなりません。

入って1年はそういったことに忙殺されたりして
色々と落ち着かない日々を過ごしながらも、
その職場の仕事を1つ1つ覚えていきます。

通常なら1年たったころがそうした慣れと、
あと周りからの任されている感じがかみ合って
仕事のやり心地がいい感じになる時期ですね。
ただこれは経験者の場合ですので、未経験の場合は
むしろここが剣が峰というかぎりぎりの戦いで
一番厳しい感じだったりするのですが。

そしてここを通過すると仕事はマンネリ化すると共に
職場に対する不満が段々と蓄積していくのですね。
特許事務所のマネージメントなんてレベル低いのが通常。
俗人的に任されますが、それじゃダメでしょ、
それおかしいでしょ、ということに気が付きだして
変えようとしたりすると思わぬ反撃が来たりして
その辺は一般企業と同じような膠着感にぶつかったりします。
そして待遇は頭打ち。また人間関係も思わぬ闇があります。

そういうことを繰り返して嫌になって辞めてはみたけれど
新しい職場には新しい問題点があって、
そこで新たな不満が出ます。

特許事務所は比較的実績で評価を出しやすかったりもしますが
そこは管理者の都合もあるので色々捻じ曲げられたり。
ありがちな数字の出しやすい、出しにくい案件の配分とかもあります。
意外とそんな実力主義でもないなと、そう失望することもありがちです。
顧客から評価されれば良いとの見方もありますが、
案外顧客評価も内容ベースではないし、人が変われば基準もぶれます。
好き嫌いもあるだろうし、権限持っている人が変われば
変えやすいとこから変えてみたりしがちですしね。

結局基準なんてのは自分で持つしかないし、人から評価されようと
思っても失望することの方が多いんじゃないかと思います。
うまくやれたとしたならば、それはもっと
泥臭い理由によるものでしょうね。

こう着状態を脱するには、それなりの構想がないと難しいかなと思います。

転職する、慣れる、そして壁にぶつかる。
これを乗り越えるのは、所内を動かすことによるかもしれないし、
結局職場を去らないといけないかもしれない。
何が良いとはいえないですが、一筋縄ではいかない何かを
仕掛けなければならないことも多く、職人なだけの世界でもないかと思います。