弁理士うめざわブログ

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統一地方選と藤川ゆり、認知の時間的効果

先日統一地方選が行われましたが、みなさんは選挙には行きましたでしょうか。
ちなみに私は20歳になって選挙権を得て以来全ての選挙に行っています。
どんな小さな選挙でも一度も外したことはありません。

まあ1票によって何かが変わると言うことはありませんし、
日ごろ政治に関与していない人間の1票がそこまで左右してしまったら
実際のところえらいことです。しかし、自分の属性にかかる1票を
投票行動として反映させるということは、多少なりとも自分の考えを
政治に反映していただく上で大事なことであろうということで
必ず行くことにしています。

で、私はこの手のデータが出るものを分析するのが好きなたちで、
選挙についても多分にもれず、動向分析して悦に入るタイプです。
マスメディアがどうのこうのいうけど、実際に投票行動に与える影響は
こうだよとか、全体の動向と属人的な力量の相関でこういう
数字なのかとか、そういうのに関心を持っています。
と、前置きしながら今回は特にそこまで関心をもって数字を追ってはいませんでした。

ただちょっと気になっていたのが、例の八戸市で有名になった
美人過ぎるのさきがけ、美人過ぎる市議の藤川ゆりさんです。
前回前々回と圧倒的な得票数を取ってトップ当選してきました。

市議選と言うのはどぶ板選挙がセオリーで、1人1人会って票を固めていくのが
常道です。その結果、そこまで極端に票が伸びる傾向にはなりません。
その中で票が極端に伸びるのは、世間的に目に留まりやすく、
同時に拒否感の少ないタイプと言うことになります。若くて生きのいい候補が
ポスターではっきりとその雰囲気を表すと共に、その時々で旬の政党に
所属することにより得票を集める、というパターンです。
藤川ゆりさんはまさにそのような候補で、しかも父親の票まであるのだから
一体どこまで表が伸びるのかというのは選挙分析マニアとしては
関心の高まるところです。

さて過去2回の選挙はそのような世間の耳目を集めて来たのですが、
もう今となってはそこまで注目は集めませんよね。
まあちょっと年齢も上がってしまいましたし。

その一方で、認知度と言うのは年数を重ねるごとに積み重なっていく
と言う側面もあります。よく聞くのが、前回の選挙で時点の落選をした候補が
次点ばねと言う形で次回大幅得票して上位当選する形です。
市議選は4年に1度なのですが、それでも選挙をするたびに
認知度が積み重なっていくと言う面があります。
都内のように引越しばかりと言う人も多くはなく、
基本的にはずっとそこに住んでいるいますからね。

そしてさあ選挙と言っても大半の人は地方自治に日ごろから関心を持っていません。
選挙の前になってさあ誰に入れようとなるのです。そして誰がいたっけと
誰もイメージがわかないのです。
そんな中に認知の刷り込まれた候補がいたら、
そういう候補に何となくなびきますよね。
議員さんの日常の活動と言うのは、基本的にはそういう認知の刷り込みです。

過去のような圧倒的な注目が低下する一方で、認知のすり込みが進んでいく中、
得票にはどちらが数字に影響を及ぼすのか。そこが関心のあるところでした。
過去及び今回の選挙結果は以下の通りです。

2007年
定数36に対し47人が立候補したこの市会議員選挙において
2位当選の前沢時広の3665票の倍近い6962票を獲得し、トップ当選した。

2011年
5,574票   藤川 ゆり  
3,653.309票  三浦 ひろし

2015年
4,584票   藤川 ゆり  
3,175票  三浦 ひろし

ネットからの抜粋ですが、票としては回を追うごとに下がってますね。
当落分岐ラインが1700票なので、そんなに票を集めても仕方ないのですが。
2位の得票も減っているので今回は表がばらけた面もあるかもしれません。
その一方で、ブームが完全に去っている中で、きちんとこれだけ
定着していると言うこともできるかもしれません。
もうこんなに票集めなくても勝てるって分かってるわけだから
分散してもおかしくないはずです。
そんな中、今回も圧倒的得票でトップと言う状況に変わりはありません。

続けることというのは、やっている本人からさえもう同じことの繰り返しで
マンネリもいいとこという感じになりがちです。
しかしそれを選ぶ第三者からすると、そこから離れる人であればあるほど
他の選択肢が思い浮かばないと状況にあったりします。
継続の強みと言うのはこういうところにも出るのだなあと少し思いました。