弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

ゴールデンウィークと短答試験、応募者減の感想

さてゴールデンウィークに入り、皆様いかがお過ごしでしょうか。
なんかすっかり天気の良い日々が続き、気温が一気に上がってしまっています。
自分はと言えば、給料をもらっている立場ではないので、
世間が休みでもそうでなくても状況としては変わらないのですが、
世間的には休みなので、メールなんかの返答を特に急がなくても良い
という意味で連休は連休なのかというのを少し実感します。

弁理士試験の受験生は、短答試験についてはここが1つのヤマになります。
条文の読み込み中心にやっていた勉強を、この時期から3時間集中して
問題を解くという模試形式の勉強を中心にしていた時期です。
基本的に過去問を解くというのは条文ほかの理解を確認するためであって、
ひたすら解きまくるという勉強は取らないというのが短答試験を
受けた年の自分の考え方で、したがって、勉強時間としては、
問題を解く時間よりも長い時間を条文の読み込みとその内容の
定着に比重を置いていたのですが、それでは過去問を回す時間が
足りなくなってきたと言うのと、やっぱり時間を決めて解く
という時間も必要と言うことで、その辺の集中演習のために
GWを当てました。というのが短答試験に受かった年の勉強です。

すっかり受験時代のことが頭からなくなりつつある中、
ふとそんなことを思い出したのは、某どこかの受験機関より
受験生への案内を打診されてきたことだからではあります。
一方、ここ数年、受験機関にとって受験生の獲得が困難になってきた
と言う話をあちこちから聞く中、今年は特に減っているとという
そういう話が聞こえてきています。
打診の文面にもそんなニュアンスの話がありました。

まあ減るのは当たり前ですね。弁理士試験に受かれば好待遇が待っていると
思っているから必死に勉強するのであって、そんなの無駄でしょとなったら、
もう後には引けない人はやるしかないですが、新たに参入する人
なんてちょっと状況をわかっていない人です。
他士業も徐々に参入者は減ってきている状況にあり、
弁理士も例外ではありません。

あとは以前書きましたが、人口ピラミッドの形が41歳あたりを
ピークにして人口がぐんぐん下がっており、資格試験に魅力を見出す
はずの年齢層の人口自体が大幅に減っているのです。
母集団が減り、魅力が下がればそりゃ応募者は減ります。

そもそも1万人も受験生がいたのがおかしいのです。
弁理士試験は知られざる好待遇資格という風評が残る中、
試験問題の易化が続き、努力に対するメリットが顕著だから
応募者が殺到したんです。

これはマクドナルドのハンバーガーと共通するものがあります。
80年代以前のマクドナルドは安売りメーカーではなかったはずです。
子供たちにとってぜひ食べたい、おいしいハンバーガー、という
イメージで参入したはずです。1号店は銀座ですしね。
そんな憧れの食べ物がサンキューセットに始まり価格が引き下げられたから
人が殺到したのであって、一度低価格に世間が認知され、
その間においしい食べ物が続々と低価格で出てくる中で
人気なんか下がってくるに決まっています。

大しておいしくもないハンバーガーを値上げされたら
人はそっぽを向くのと同じで、魅力のない弁理士資格の難易度を上げたら
応募者なんて雲散らすように去っていくでしょう。
そういうことから、合格者数はまた今年も減るでしょうが、
多分難易度はそんなに上がらないと思います。
受験者の数がそれを上回って減るでしょうからね。
受験者数の統計の発表が楽しみです。