新宿西口国際特許事務所の弁理士うめざわブログ

新宿西口で特許出願・商標登録を代理する弁理士による、特許事務所業界と弁理士試験のブログ

特許事務所として忙しいと言うのはマネジメントの欠如

昔から思うことに、私の特許事務所には仕事が多く、
忙しいです、と言うのは果たして自慢になるのか、
という疑問があります。

もちろん自分が忙しく働いているのが良い、
という価値観については人それぞれです。
仕事の能力をもって自分の価値だと考えるならば、
自分にたくさん仕事が集まってきて、
その結果忙しくしている、ということに
高い価値があると思うことは、筋の通った話ですし、
それを否定する気はまったくありません。

ただ、特許事務所として仕事の量が慢性的に
オーバーワークになっているというのは、
マネジメントが欠如していると言っている
に等しいと思います。
まあその意味では当所の場合もずっと忙しい状態が
続いていて、そこはマネジメントできてなかった
と思ってます。規模が小さいと業務量の波を
吸収できないですから、難しいです。

仕事が多いというのが一時的であれば、
そこは何とかしのがないといけないのですが、
慢性的かなと判断された場合は、とるべき道は
業務量の抑制と、人員の補充です。

自分で経営をしようという人は、仕事をたくさん
とってくることを偉いと思いがちな傾向にあります。
仕事をたくさんとってきて、人を補充する。
それが王道の選択肢のように思われます。

ただし適切な人員の補充と言うのは難しいですし、
経験が十分でない場合には教育期間も生じます。
基本的には業務量を調節してオーバーロード
緩和するということが必要かと思うのですが、
それをやったら負けと思う経営者が多いようです。

まあ仕事を断るというのは仕事の性質上
非常に気が引けると言うのは分かるのですが、
来てから断るのではなくても、業務を選別して、
優先順位の低い案件については入ってこない
ようにしておくことは可能と思います。

仕事を取ってくる自分は偉いとか、
忙しく働いている自分偉いとか、
自分の中で思っている限りはどうぞご自由に
なのですが、働かされる側としては、
大半はそんなのにつき合わされたくない訳です。

経営者と言うのは、その事業体の成果物を得る
立場にいるわけですから、忙しさに対して
言い訳はできないのですが、被雇用者は
その立場にいないのだから、業務量をコントロール
して渡すと言うのは経営者の義務だと思うのです。

が、何かその辺をご都合主義に解釈している人って
世の中に多いなあと思います。
突き詰めると、すき家のワンオペとかそんな話になりますよね。

まあそこまでは百歩譲って理解するとしても、
大量の仕事を抱え込んで激務の状態になっているのに
さらに仕事を取ってこようと言う人の気持ちが
全く分かりません。自分で事務所をやるように
なったら少しは分かるのかと思いましたが、
仕事に追われてたら正直今は仕事はいいと思います。

採算性の問題であるならば、受任案件の単価率や、
コストの調整で何とかなると思うんですよね。
まあ人を忙しく働かせておいて自分はのほほん、
というのはいかがなものかと思いますが、
事務所全体としては基本的にはオーバーワークは
防ぐべきだし、それってできない話でもないと思います。
それをできないにしても、やろうとしないにしても、
経営者としては能力に欠ける気はします。
自分としても、どんな仕事が欲しくて、どんな仕事は
もう積極的に取りに行かないのか、と言う選別の
時期に来ているので、そんなことを考えました。