弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

2016弁理士会会長選挙の票読み

弁理士会会長選挙もたけなわで、無会派の方には
電話が数多く行っている模様です。
私のところにも来たは来たのですが、
基本的には電話をかける側として認定されているようです。
相手陣営からの電話もありましたが、勧誘をしたうえで、
でもうめざわ先生はあちらですねえ。。
という語りに対して「すんません」とまあそんな感じです。

今日は土曜日の午前中なのに、そして特にイベントもないのに
異常にアクセスが伸びているので何だろうと思ったら
夜中というか明け方の4-5時にものすごい数のアクセス数がありました。
誰かがなんか唐突にこのブログを見つけて一気に読み通した
感じなのでしょうか。機会があったら声かけてもらえればと思います。

ただまあ弁理士会だろうがなかろうが、無党派の方には
選挙に対して抱く疑問というのがあるようですが、
こういう仕組みになるのは致し方ない部分もあるのですね。
選挙マニアとしてはここは解説せねばなるまいという状況です。

先の記事にも書きましたが、
http://patintl.hatenablog.com/entry/2016/08/01/155649

メディアは無党派が当落を決めるなどと、無党派の方の
自尊心をくすぐるようなコメントを載せますが、
無党派の動向が当落を決めるような選挙というのは
基本的には殆どありません。

オール与党で担いだ候補が大衆の嫌悪を引き起こすような
タイプの場合に、若手の颯爽とした候補が出馬して
打ち倒すということが一時期相次ぎましたが、
無党派対策も進んだので、そういうのも今はないですね。

小池百合子都知事は、自民党の票を切り崩して
勝ったのですよ。石原さんと同じ構図です。
増田候補は東京の議員でも、自民党の議員でもありません。
一般的な自民党員がどちらに親近感を抱くか。
足元を固めれば選挙というのは基本的に勝つのです。

この辺の状況を弁理士会会長選挙に当てはめると、
各会派の足元の票を固めることが必須であるとともに、
支持会派の全体票数が多い方が基本的に有利です。

無党派の方々が、どちらの候補も変わらない、
いまいち歯切れが悪いという意見をこぼしておられますが、
支持母体の意見を集約するのが選挙戦略上は
最も重要です。足元を固めなければ勝てないのですから。
そうすると、無党派向けの分かりやすいメッセージ
というものはどうしても影を潜めますよね。
だって無党派なんて頼りにならないですもの。

基本的には支持母体の方を向いた状態で
できれば無党派の方々も票を下さい、という流れで
選挙運動は進みます。定型の選挙運動が繰り返されるのです。
選挙は終わった後というのもありますから、
余計なしこりだって作りたくないですよね。
だからいらぬことなんて言いたくないですよ。

ということで予想ですが、支持母体の大きい方が
順当に勝つと思います。民主主義というのは政党政治であって、
通常は党派の規模が大きい方が勝ちます。そのために
党派の拡大を目指すのが日ごろの政治活動なのですね。

しかしそれでどうしてこんなガチンコの選挙になったのか、
という疑問はあるのですが、郵便物を見て、
ああこの人が肩入れした結果、こういう戦いになったのか、
ということを察しました。
まあ大体こんな揉め方しないですもんね。
誰とは言わないですが、業界全体のことを考える前に、
まず自分のところの所員の待遇を上げるとか、
そういうところから始める方が先ではないか?
という余計な感想もなくはないです。

業界全体の改善は、1つ1つの特許事務所の
職場としての環境の改善から始まると思います。
そこが行きついてから全体の話になるのではと。