弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

独立開業弁理士の売り上げと業務量の、見通しと整理

仕事量は容易に調整できるのではと以前は思っていましたが、
1人弁理士事務所の場合はやっぱり難しいなあと言うのを、
まあ予測はしていましたが実感しています。

もう今年も終盤戦にかかると、
今年の売り上げ見通しが見えてくるので、
仕事がこれから多少減ってもまあいいかとは思えてきますが、
年初の段階で仕事が減ると、今年はいよいよまずいかなと
不安になったりするのですね。
特に今年の4月なのですが、売上が去年を下回りそう、
という危惧が出てくると焦ってしまうのです。

もちろん十分な数字に到達した時点で
多少上下するのは問題ないのですが、
今の数字では基本毎年右肩上がりでないと、
一応暮らしてはいけますが、
事業会社の売り上げ数字としては安全地帯とは言えません。

すると、弱気になって、単価を弱めに設定したり、
あとはあまり積極的に取りに行かない仕事も
取りに行く形になったりします。
まあそのこと自体は駆け出し時期としては
ありがちな話ではありますよね。
まず目先の数字を確保したいと。

そしてそういうジタバタする時期を過ぎると、
突然依頼が集中してきたりするのですね。
そんな時に、先にうっかり受任した案件が
足を引っ張ったりするのです。

基本的に労働集約的な仕事ですので、
労働力の制約がある時期には業務の取捨選択が
必要になってきます。
一方で、同じ仕事をある時期は受ける、
ある時期は受けないとか、
受任費用が時価になってしまうのは良くありません。
まあ今回限り、イレギュラーで受ける、というのは
ありうるかもしれませんが。

要するに適切な価格設定と、受ける業務範囲の設定、
ということが必要なのですが、
自分のテリトリー外の仕事を安めの価格で
引き受けることで、トータルで不採算になることが
今までも起こってきました。

仕事がなかった時期は、そういうものも必要だったのですが、
段々専門分野的なものも決めていかなければなりません。
ただ自分は専門知識によって奉仕するというよりは、
何をしたらわからないような方に、整理して提案する、
というのが1つの方向性ですので、
どの辺を線引きポイントにするかは悩ましい部分があります。
自分のカラーはこうだ、というのを打ち出す時期に来ていますが、
そのスタンス的に外れる系統の仕事ではないな、
と思ったときに線引きが悩ましくなってきます。

一般的な経営者のようにエネルギッシュな人であれば、
気にせずどんどんやっていくのでしょうが、
自分はその点は貧弱なので、頑張るだけでは難しい
という局面を迎えています。