弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

独立開業と開業後の仕事の入り方と特許調査

独立してからどのくらいで仕事が来るかというと、
それは人によってばらつきがあるようです。
横目でちらちらとみていると、半年もたたないうちに
仕事があふれているような人なんかもいて、
なんだかすごいなと思ったりします。

自分はというと、半年過ぎから問い合わせが増え始め、
1年経過前あたりから売り上げが立ち始めました。
大体こんな感じが一番多いのではなかろうかと思います。

最初は分母の数が多い商標関係から仕事が入り始めますが、
最終的には特許の方が売り上げ的には大きくなります。

明確な戦略を持って開業して、特定の業務を中心に
受注をしている人を除いて、普通に独立開業した場合には、
特に最初のお客様は、特許性がはっきりしないような
案件を持ってきます。

勤務弁理士の頃は、大抵は大手企業からの依頼で
明細書を書いている方が多いと思います。
そういう案件って依頼者の方で特許調査をして、
ここで特許になる、という目星を付けた上で
もってくるのですよね。

しかし、個人事業者や会社立ち上げ当初の
お客様はそうではありません。
だから依頼を受けた段階での特許調査の能力、
というのが結構大事になります。
明細書を書く能力だけではおそらく片手落ちで、
ある程度事前調査で判別してあげられないと、
特許成立にならず、気まずい状況になります。
しかし案外特許調査についてスキルを磨く、
という機会は多くなかったりしますよね。
明細書作成経験を積んだ後、サーチメインの仕事を
行ってからの独立もルートとしてはありかなと思います。

業務経験にバリエーションがある方が、
独立してからの業務受任にも幅が出ます。
私も独立直前の職場ではある程度何でも屋的に
色んなことをやるようにしていました。
それが独立してから効いているなあと思っています。

まあ明細書を書く仕事の部分で、とことん専門性を
追求していくのも1つの考え方としてはあります。
自分もこれは書けないなあというような案件が
結構ありますので、そういうのに強みがあると
それは独立時に役に立つでしょう。
結局よそで引き受けてくれない仕事から回ってきますので。

まあ色んな強みの出し方がありますので、
その点を考えながらキャリアを積むのがよいと思います。