新宿西口国際特許事務所の弁理士うめざわブログ

新宿西口で特許出願・商標登録を代理する弁理士による、特許事務所業界と弁理士試験のブログ

LECの弁理士試験講座のダメなところ

自分は弁理士試験の際にLECの講座を受けてたわけではないので、
内容そのものについてどうこうと言うのはあんまり言うことが
できないのですが、何となく違和感のあるところがあったので、
まあちょっと書いてみます。

弁理士資格と言うのは実務者に対してオーソリティを与える資格です。
ですので、弁理士資格と共に実務経験を獲得しなければ何の意味もありません。
王道的には知的財産実務に携わりながら試験勉強をして資格を得る、
というものですが、まずは試験に受かってから実務に携わる、
と言う流れも本来的にはあるべきルートです。

そういう背景を鑑みると、弁理士試験と言うのは少なくとも現在は
就業しながら取り組むべき資格試験であるということが言えます。
もちろん昔は浪人した状態で試験を受ける人が非常に多かったですが、
それは受かってしまえばどうとでもなる時代だったからです。
どうにもならない程度の就職難になってからは、
浪人生の比率はすっかり少なくなってしまいました。

そういう背景を考えながらLECのサイトを見て気が付くのが、
やたらと1年合格を強調している点ですね。
弁理士試験に1年合格と言うのはうまくすれば可能ですが、
基本的には浪人するか、浪人に近い生活をするか、
若しくは会社で窓際な人にとって可能なものです。
にもかかわらず、あなたにも可能ですと必要以上に
煽ってる印象を受けるのですね。
まあ2年を目標にして結果的に3年で合格、というのが
目標ラインとして乗ってくると思います。
そして実際はもっとかかる人も多いです。

キャリアとの兼ね合いを考えながら3年間勉強をし続ける、
というのが受験計画の核になると思うのですが、
1年合格を強調するのは、1年で済むならこの金額で済みますよ、
というのと、受かった後回収できますよ、というのを
意識的に誤認させていないかなあと言う点です。

LECの授業料は高いですので、きちんと考えさせず、
どこかで思い切らせることが必要になります。
サイトのどこを見ても授業料の内訳は書いておりません。
割引とだけは書いておりますが、要するに元が高いわけです。

それで無事に受かったとしても受かった後どうするか。
最近は受かったけどその資格を生かせませんでした、
と言う話をよく聞きます。実務修習の終了までを
記念にして、業界には入れなかった人もいます。
文系で英語ができない人、に対しては今でも
依然として厳しいです。そうでなくてもキャリア形成について
特に説明があった風な印象はありません。
まあ講座を受けさせてしまえばお金にはなりますし、
合格すれば合格までが実績ですので、後のことは知らないですよね。

講座そのものについてはどこで受けても
そんなに変わらないかなと思います。どこで受けたから特別、
と言うような話を聞いたことはありません。
勉強の基本スタイル自体はどこでも同じようなもので、
あとはどうやって継続するか。それ以外は本人次第です。

ただ変に希望を持たせて生活を変えさせるのはどうなのかなと
思ったりします。受かった後にこんなはずではと言う人を
見かけたりするのですが、受験の間にそれを伝えてくれる人は
周りにいなかったのかなと思います。