弁理士うめざわブログ

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弁理士試験の口述試験で午前の部は貧乏くじ

さて、弁理士試験も論文試験の合格発表が終わり、
合格者はいよいよ口述試験に移行いたします。
格通知と共に口述試験の日時が指定されたものと思われます。

口述試験の特徴は、筆記試験と異なり、全ての受験生が
同じ日時に受ける訳ではないという点です。
同じ問題を違う時間に受けることがあるので、秘密管理
と言う観点が、筆記試験に比べて重要になります。

日付が異なるのに同じ問題は当然出せないので、
異なる日には異なる問題が出題されます。
問題は同じ日の問題ですが、少し前は、午前と午後で
違う問題が出ていました。
例えば試験が7日間にわたり、午前と午後で問題が異なるので、
14種類のバリエーションの問題が出題されていた時期があります。

ただし、問題による有利不利のようなことが言われるように
なりましたので、今はできるだけ日数を縮めた上で、
午前午後を共通の問題にしています。
2日間とすると、問題は2問になります。

午前午後を共通にすると、秘密管理の問題が出てきます。
要するに午後の受験生が集合して拘束完了した段階で、
午前の部の受験生は解放となる訳です。
なので、午前の1番とか2番の受験生は
終わった後手持ち無沙汰になります。

ある受験生が「他の人と話してよいですか」
と聞いたところ、「ダメです」と帰ってきました。
試験前でもないので条文を見る意味もありません。
正誤判断なんてやりたくもありません。
でもなぜか、手持ち無沙汰すぎて条文を読んでいる
受験生もいたりします。
ただただ、外の東京タワーを見ながら、
時間が過ぎるのを待つだけです。
しーんとした中無言の気まずい集団が、
密室の中、同じ方向を見て座っています。
この時間は永遠のように思われます。

まあ試験の後なのでどうでもいいと言えばそれまでなのですが、
午前は朝の通勤ラッシュと重なるので、電車が混みます。
試験会場に泊まる他、タクシーを使う等の手当てを
考える人もいます。
後はまあ基本的に最初の2-3人は試験委員が慣れていません。
出来がボロボロならむしろボロが隠れるというメリットがありますが、
万全の状態で臨んでもそんなもんかと思われてしまいます。
まあ正直午後の部の方が何かとお得だよなあと思います。

それでも試験そのものに有利不利が出る訳ではないはずなので、
まあ一喜一憂ネタの1つと言う感じです。