弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

独立してうまくいく人といかない人

前にも似たようなこと書いた気はするのですが、
独立しようというときに、その独立が成功するかどうか、
って見込みはとても気になるものですよね。

弁理士の独立で言うと、失敗する人は比較的少なく、
どちらかというとうまくいく人の方が多いです。
ただ一定数うまくいかない人というのは出ます。

これから独立しようという人に会ったとき、
その人がうまくいきそうかどうかについて、
分かるかというとある程度分かります。
スペック的なものよりその人の雰囲気的な部分ですね。

色々試行錯誤して自分のやり方を試していこう、
こういうタイプの人は大体成功している気がします。
結局人が商品なので、その人なりのやり方しかないんですね。

なので逆にこのひとまずそうだな、というのはこの逆になります。
雰囲気的にもじもじしていて、結局どうしたいんだ、
というのが分からない、それでいて変なプライドは大きい、
なんか空気読めない、そんな感じの人は、
難しいだろうなあと思いながら数年たつと、
やっぱり畳んでいたりします。

そんな観念的な話なの?ってなりそうなんですが、
商売ですので、商売に向いている人向いていない人います。
商売人的雰囲気と言いますか、そういうのが必要です。

といっても陽キャである必要はないんですよね。
陰キャなりのコミュ力ってのはありますので、
そういうのがあればわりかし何とかなるんじゃないかなと、
そんな印象を持っております。

今日そんな感じの話が出たので、そういう記事にしてみました。

自分なりの話術と会話の法則

自分は子供の頃対人能力が高くないなと思うことがあり、
また恋愛などで好きな人とうまく話せないなどもあり、
どうやったらうまく会話ができるのかということを
自分なりに研究してきたことがあります。

その結果、今の自分はそこまで人との会話に苦労する
ということはなくなっているのですが、
その辺の会話の方法って通常はなんとなくするもので、
あんまり方法として説明されることは多くないですよね。

ということで、自分の考える話術の方法をつらつらと
書いていくことにします。


基本的には、何を話すかの会話のパターン・引き出しを
たくさん頭の中に入れておくというのが一番の手法になりますね。

会話で余計なこと言うのは大体話のネタに詰まるからだし、
会話の引き出しが多ければ、ここは話す場面、ここは聞く場面の
押し引きもだんだんコツがつかめてきます。

無口な人ほど心を開いた瞬間に饒舌になりますし、
饒舌になった結果、バランスの悪い形でダーッとしゃべりだす
というのもありがちな傾向です。

そういう会話能力のバランスの悪さを認識しているから
どうしても無口になりがちだし、そういう人を相手にする場合は
話を引き出すことに注力すべき。


会話をするとき、心開いてないなら中々しゃべらないし、
心を開いた瞬間一方的にしゃべりがちになります。

・まずアイスブレイク的な話題を用意しておく
・提起した話題について相手に話を振る
・相手が積極的に会話をしてくるまでは、できるだけ自己開示に努める
・相手が話し出したら聞き役になる

良く会話で聞き役になれと言われますが、

・相手が心開くまでは話し出さないのでこちらから会話を続ける。
・相手が話し出したらこちらの話は問答無用にやめる。
・とにかく相手が話そうとしているかどうかを注意しながら話をする。
・話題は自分の土俵でなく相手の土俵で

話術について、上手に相づちを打つとかリピーティングとか、
色々試しましたが、こういうのって会話の際に集中力がそがれるんですよね。
できる人はやってみた方がいいと思いますが。

一番大事なのは自己開示と相手の反応の観察だと思います。

弁理士はどんな時に独立しようと思うのか

まず自分の場合なんですが、最初に独立したいと思ったのは、
スクウェアで働いていた時ですね。
もう20年以上前の話です。

取引先の個人弁理士事務所の先生と親しくなり、
話を聞いていくうちに、将来弁理士資格を取って
独立するのってよいなあとそんなことを思い、
そこで弁理士試験の勉強を始めました。

大体きっかけとしては、今やってる仕事しんどいなとか、
会社辞めたいなとか、そんなうしろ向きの動機が
一番多いのではないかという気がします。

結局勉強して受からなくて、その後特許事務所を
転々としたのですが、最後の特許事務所で一念発起して、
弁理士試験に合格しました。
ただその時点では、勤務弁理士も悪くはないなと、
そんな風に思っていました。

ただ、前職の特許事務所の風向きが悪くなり、
(結局その特許事務所なくなりました)
転職か独立かを検討したところ、
ある程度の年になっていい待遇で雇用もあまりないし、
逆に年齢的にこれが最後のチャンスかとも思ったことから、
独立に踏ん切りました。

要するに、まず独立ありきではないのですよね。
これが他士業だと勤務するために資格を取る、
というのではなく、まず資格を取って独立するんだ、
という目的で資格を取ることが多い印象を受けます。

実際のとこ、文系弁理士の方ってのは他の資格と天秤にかけて
弁理士を選択することが多いです。
その結果満を持して独立する人が、理系に比べて多い気はします。

じゃあ理系はというと、いろんな人の話を聞いた印象ですが、
独立するために資格を取って実務経験を積む、
という方向性の方にあったことはありません。
実務経験を積み、弁理士資格を取った状態で、
例えば勤務している特許事務所と折り合わないなどの、
将来選択を考える機会があって、それで初めて独立する、
という人が、会った限りではほとんどでした。

まあ大体が突発的なわけです。

独立するなら計画的にやった方が良いかなあとは思うのですが、
業界的に独立される方はそこまで計画的ではなく、
大体が突発的な傾向があるので、独立を考えている方は、
大体そんなもんだよと思ってもらえれば。

新ビジネスと新営業手法

独立して6年も過ぎると、新しい展開はないものかと言うことをふっと
頭をよぎったりもします。楽して、というと語弊はありますが、
しんどい思いをして働き続けるとなんかいい策はないものかと考えます。

色々考えると、こういうビジネスをやったらどうかとか、
こうやったら営業できるのではないかというイメージが
湧いてきたりするんですよね。
これまでの年数で顧客の反応を直接受けているものですから、
何を打ち出すのが刺さりやすいのか、そのためにはどんな活動を
していくのが良さそうかってことのイメージは年々高まります。

そんな中でアイデアは出てくるのですが、ありがたいことにお仕事も
普通に発生しています。特段営業しなくてもご依頼を
いただけるのはありがたいのですが、なんか営業して仕事を獲得
したいなあという気分もまた出てきます。
しかしながら依頼を増やす施策というのはまた作業を発生させるもので、
その結果として当然やるべき仕事は増えていきます。
所内整理をしてもっと業務環境を快適にしないといけないですし、
そもそも来ている案件を後回しにすることもあまり良くありません。
そうなるとやっぱり色んなことができないなあとなります。

どんどん拡張していける人は、バイタリティがあってすごいなあと思います。

弁理士、特許技術者、士業はうつでも務まるのか

友人が「うつでも起業で生きていく」という本を出版したのですが、
(下記、アフィはやってません)

www.kawade.co.jpこれを受けて、じゃあ弁理士業務ってうつでもできるの?
という考察をしてみました。

そもそもうつだと何ができないかというと、
どうやら、仕事ができる日とできない日の差が激しいようです。
という意味だと、特許明細書を書く仕事はだいたい従量型報酬
ですので、やれる日に頑張ればよく、やれる日に頑張れる人
であれば、明細書を書き上げればよく、務まりそうな気がします。

この視点で言えば、例えば朝起きれない、普通に会社で働けない、
発達障害だ、とかそういう人にも当てはまり、この仕事は
そういう人でもできるという感じがします。

ただそこで問題なのは、ちゃんと明細書が書けるようになるか、
という修業期間の問題です。この仕事は修業期間をいかに乗り切るか、
というのが一番のネックですので、そこが一番重要になります。

最初は特許事務所で働かなければなりません。
ただ割と朝は自由な職場も多いです。

そして最初は何を書いていいかもわかりません。
ただそれは最初はどんな人も同じです。
手ごろな案件を渡されながら、少しづつ慣れていきます。

ある程度原稿を書きだすと、そこで修正の嵐になります。
そこが結構きついことが多く、うつの人には精神的に
厳しいことも多いかもしれません。
うつでなくても、ここを乗り切るのが一番大変です。

優しい上司ならいいですが、自分は行くとこ行くとこで
それなりに厳しく、「なんでここ間違うんだ」みたいな
詰められ方を何度も受けました。
それが早いとこでも1年、まあ大体3年くらい続きます。
まあここのところが厳しいのですね。

この辺って多分士業全般近いところがあると思いますね。
司法書士でも税理士でも、やっぱり下積み期間があって、
そこを抜けるまでが大変なのだと思います。

しかしそこも相性ですので、合うところで修業を積み、
そこで居心地よければずっと働く、若しくは他で仕事をもらう、
合わなければ合うところで仕事を覚える、
そんな感じの業界になると思います。

仕事さえできるようになればつとまります。
が、それまでが、ですよね。経験重視系の職場の常です。