弁理士うめざわブログ

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未経験者の特許事務所への転職2

前回記事をまとめると、未経験で特許事務所に採用されるのは、
・35歳まで
・前職が名のある会社のメーカー開発
・英語についてはある程度抵抗なく読み書きできる

と、後はある程度面接で好印象を得ることが基本的な条件になります。

じゃあこれに合致しないと無理かと言うと、絶対ではありません。
所員数100人を超える特許事務所で、ある程度悪評がない事務所の場合、
上記条件はおそらく必須となるでしょうと言うことです。
特許事務所は規模が大きくなるごとに採用は厳しくなります。
理由は、特許事務所への応募者の大半が寄らば大樹の志向だからです。

かといって、小規模事務所となると育成実績の問題があるので、
ブラック特許事務所であることのリスクは高まります。
そうでない事務所も多いです。しかし、ブラック特許事務所と呼ばれ、
かつ実質においてもそうである事務所の大半は小規模です。

そこで所員数数十人程度の中堅事務所が対象となるのですが、
上3つの条件のうち、年齢と開発経験が比較的重視されるでしょう。
年齢は30代前半までが求められますが、実際は40までは良いことも多いです。
外国案件の比率が高い特許事務所の場合、英語の能力が外せなくなる分、
年齢については甘めになるようです。

まとめると、年齢は35-40までの理系出身者、を前提として、
英語の能力、又は弁理士資格がある場合に上記条件が緩和されると言う感じです。
英語ができて、弁理士資格がある場合、50前後まで大目に見ることもあるでしょう。
実務経験がある場合は、60前後でもいいことがあります。

中堅事務所は以上の感じですが、所員数10数人以下の場合はどうかというと、
応募者数がめっきり減ります。大手と零細は応募者数が天と地ほど違います。
小規模の場合は外国案件がほとんどなくて英語の必要がなく、
弁理士資格者を求めようもないことも多いことから、
40半ばまでの未経験者を採用することもあるようです。
一昔前だと50代でも採用してたことがあるようですが、
最近はどうなんでしょう。高年齢の転職希望者は得てして扱いづらいと、
先入観ではなく経験上そう理解していることも多いことから、
特に未経験者の場合は年齢が重視される傾向です。

弁理士試験合格後の転職について