弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

仕事の品質と客観的基準

うちの特許事務所は仕事の品質が売り、という文句を
ウェブサイトとかにのせているケースが多々あると思うんですが、
その品質の基準って何だかよくわからないですよね。

対外的にはうちのとりえは迅速さですとか、安さですとか、
対応の早さですとか、そういうのはまあ客観的に判断できるんですけど、
依頼者は何をベースに判断したいかというと、アウトプットの良し悪し
だと思うので、品質を売りにはしたいのですが、その品質の良さは、
成果物を見て批評することは出来ても、そこに客観的基準を
設けることは業界的にはいまいちできずにいるように思うのです。

もちろん所内用には色んなチェック項目がありますよね。
業界標準的なべからず集的なのは暗黙の了解的に存在してる気はします。
品質の向上というのは「-1」の積み重ねに対して、
これを消していく作業の積み上げであると思うのです。
その「-1」がみんな一致する部分と、誰かの独りよがりだったりする部分と
ごちゃ混ぜになってたりする部分が何だかやりにくいですよね。
対外的には当人がこだわりを持つほどには理解されない事項だと思います。

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その一方で、自分が門外漢である事案について誰かしらに依頼をするときに、
その内容って実際のとこ精査することは出来ないですよね。
じゃあどうするかって言うと、結局人を見ているような気がします。
その割にはこの業界の人は、「人が自分をどう見るか」
に対して無頓着な人が多い感じがします。

品質を売りにしたい気持ちを持つ人はいるでしょうが、
商品に対する鑑識眼を持った相手にしか売りにはならんと思うんですね。
ラーメン屋だってラーメン自体が売りですけど、
「うちはおいしさが自慢です」とは別に言わないですよね。
もちろん味については主張しますけど、それはとんこつ、しょうゆ、
タンタンメンとか、味の独自性であって品質の絶対評価ではないと思うんです。

品質とはどういうことか一度考えてみるのも良いかもしれません。
単なるエゴにしかなっていないケースが多いような気がします。

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