弁理士うめざわブログ

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勉強しても短答でボーダー近くまで行かない場合

2014年現在でも弁理士試験の第1の関門は短答試験ですが、
ここをどれだけ勉強してもなかなか歯が立たないという人が結構いたりします。
短答試験で必要なのは、条文、青本、過去問というのはもう
相当昔から言い古されて来ていますが、今回の試験がそれを大きく
覆すような内容だったとは聞いていません。
ボーダー付近であれば何が足りなかったという分析もあると思いますが、
そこに大きく足りないというのであれば、この辺の勉強が足りていない、
と通常であれば考えられます。

そこまではまあ当たり前なんですが、大体こういう場合って、
過去問を繰り返し解いて答え合わせをしての繰り返しの勉強を
している場合が大半です。過去問が解けても本試は
その通りに出ません。過去問を解いて答え合わせをするときは
その条文とかの正解の根拠を入念に確認することが大事です。

そこで特に大事なのは、過去問解いて答え合わせしている時間と
条文確認している時間とどっちが長いか?
過去問自体をやっている時間の方が長いのではないでしょうか。
条文の確認よりも、問題演習の比率が多すぎる人は
点数が伸びない傾向にあります。これはずっと昔からそうです。
基本的にはこの弁理士試験の短答試験は、条文がほぼ頭に入っていれば
合格点に到達します。過去問の問題は、その条文の理解を促すために
解いているのであって、過去問そのものができるようになるために
やっているのではありません。
むしろ、過去問そのものが出来るようになりすぎてしまうと、
条文の定着傾向が過去問から確認できなくなってしまうくらいです。
なので、答え合わせのときは当然条文チェックするんですが、
一通り答え合わせをした後も、該当する条文の内容を確認したり、
問題演習とは切り離した形で条文を勉強することも大事です。
とにかく条文そのものを読み込んだり勉強する時間が大事で、
過去問はそれを促すために使うようにすべきでしょう。

だめだったと言う人は、条文そのものが身につくような勉強になっていたか?
ということをもう一度見直す必要があるかと思います。