弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

うれしいとうれしくないの境界線

ほめられるとうれしいこともありますが、その内容しだいでは
微妙なことってありますよね。その境界線ってどの辺にあるんでしょう。

例えば人から容姿を誉められるとします。美人ですねとか、
格好いいですね、イケメンですね、といわれて嬉しいかというと、
素直に受け止めて嬉しがることもあるでしょうけど、
何急にそんなこと言い出してとか、何か裏があるんじゃないかとか、
そう思うことの方が多いはずで、そういう拒絶理由通知が来るわけです。

これに対して、その髪形いいですねとか、洋服を誉めるとか、
相手を全肯定するというよりも、局所的に誉める方が受け入れやすいです。
請求の範囲を減縮すると拒絶理由を解消しやすくなりますね。

若しくは、「久々に会ってびっくりした」とか
「今まで言う機会がなかった」とか理由付けをすることも考えられます。
そういう意見書を提出することで主張が通る場合もあります。

こんな風に賞賛をするときには一部限定をするという技法を使うのですが、
ここで例えば「美人ですね」の代わりに「雰囲気美人ですね」とか
「一見美人ですね」とか「「わずかに美人ですね」とか
そんな限定をした場合はどんな感じなんでしょうか。

誉めているのかというと誉めているのでしょうけど、
いややっぱ誉めているのか?と多少疑問な感じはします。
言われた方は何か微妙な気持ちになりそうですね。
自分はやりませんが、誰かどんなリアクションが帰ってくるか
試してみてください。

ただこれ、仲がいい同士だと、リアクションはしやすいですね。
「雰囲気だけかよ」「一見かよ」「わずかにかよ」と、
いいツッコミができそうです。全肯定な賞賛って反応しにくいんですよね。
こう考えるとあんまり誉めてない感じがします。

当然ですが、権利範囲を減縮する場合には、製品の実施範囲を
カバーする必要があります。
「新しい髪型素敵ですね」「特に変えてません」とか、
色黒の人に「美白ですね」とかは、その後微妙な空気が流れますね。

こんな風に人を誉めるにしても適切な権利範囲があるのですね。

中間処理を日常に絡めて何かいい話題ができないかと
適当なことを考えてみましたが、何もオチが見つからなかったので、
思いついた話を適当に並べてみました。