弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

特許事務所の転職先は年寄りが多いところが比較的無難


転職を考えるとき、一般論的には若い人が多すぎる職場は
避けた方がよいです。これは特許事務所に限った話ではありません。
若い人が多いということは、人がそれだけやめているということです。
そして、人生設計の中心に据える職場として、
非常に不安が残る環境の可能性が高く、それが理由で、
年齢が上がるにつれて離脱する人が多く出ている可能性があります。

特許事務所なんてのは、新卒で勤めるような職場ではありません。
何らかの職を経験して、転職してくるような職場です。
ですので、必然的に相応の年齢以上になるはずです。

ということを思うのですが、年齢層の高い低いで、
職場環境はどう違うのかをまとめてみました。

1)年齢層が高い職場は残業が比較的少ないです。
理由は簡単で、年寄りはそんなに遅くまで働かないからです。
そんなスタッフが多い職場で早く帰っても、特に咎められる
ことは少ないでしょう。

2)例えば60歳の人の応募を受け付けて、採用する、
ということは比較的少ないと思います。
スタッフの年齢が高いということは、それだけ長く勤めている、
ということが考えられます。
人の出入りが多い特許事務所は少なくないですし、
そういうところほど年齢層は低めに出がちです。
定着率が高いのでは、という推測が働きます。

3)年齢が上がるにつれて、華やかさ的なものよりも、
人生設計のできる職場かどうかの方が気になります。
高年齢の人が働けている、ということは、人生設計的に
何とかなる程度の勤務環境と待遇があるのでは、
という推測が働きます。


こう見ていくと、すごく良さそうな感じがしますが、
マイナス面を検討してみます。

4)活気はありません。今日も明日も明後日も、
同じような生活であり、その繰り返しです。
キャリアアップとか、そういう考えも乏しいでしょう。
でも、特許事務所なんてそんなもんかもしれません。

5)体質が古い
フレックスとか在宅勤務とか、今風な制度には前向きでは
ありません。けど弾力的な勤務時間なんてのは、
得てして慢性的な長労働時間を正当化するために利用されている
というのが実情ではあります。
定時に出勤して、定時に帰る、というのが実はもっとも
人間的な暮らしであるような気もします。

6)柔軟ではない
決まったやり方や決まった業務以外のことに対して、
前向きではないかもしれません。
変化に対応できない、というのは案外若い世代に対しては
ストレスになったりします。


結局、転職というのを攻めの視点で見るか、
守りの視点で見るかで、希望する勤め先は変わってくると思います。
ただまあ、自分の感触だと、転職希望者は全般的に、
転職の希望に対して保守的な傾向があるように思います。
だとすれば、ある程度老舗の特許事務所の方が
比較的間違いは少ないのかなとそんな気はします。
まあもちろん一部ハズレもありますので、そこは要注意ですが。

個人的には、変に華やかすぎるムードをつくっている
特許事務所・法律事務所はちょっと危険な印象を持っています。
具体的な例を挙げるとわかりやすいのですが。
特許事務所が華やかなはずもなく、盛っているということですから。