弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

会社を辞めてどうするかという議論

知財関係者のキャリア形成的な話は何度かしているのですが、
知財業界外の人と会うことが増えるにつれて、一般論としての
人生設計的なことを総論的に語りたい気持ちで書くことにしました。

20代とか30前後の年齢というのは、若者ですので上の人からの
色んな制約がかけられやすい立場にあり、その結果として職場が
非常にしんどい、ということになることが多いです。
少なくとも自分はそうでしたし、そういう理由で職を転々としました。

それでどうするか、となったときに会社を辞めることに
自分は賛成です。そういう意見に対して自己正当化する
高齢の所属長たちは世の中にたくさんいますが、
ろくなものではありません。

問題はやめてどうするか、って話ですが、
辞める前に考えるパターンと、辞めてから考えるパターン、
があります。30前半までだったらとりあえず
辞めてしまってよいと思います。なんとかなります。

辞めた後、同じように転職して次も同じように辞める、
というのが最悪な選択です。そういうことを繰り返して、
行けるところがどんどん減っていった友人もいます。
もちろん年齢を重ね、キャリアを重ねるというのは、
自分の選択肢を減らしていくことでもありますが、
選択肢が追い詰められていくのは厳しいです。

それを避けるために一番一般的なのは、キャリアを一貫させて、
転職を繰り返しても、ステップアップしていくことです。
まあステップアップするとは限りませんが、
一からやり直し、というのは停滞になりがちですね。

なお、世の中には起業という選択肢もあります。
全く新しい選択肢のようにも思えますが、
これは起業という新たなキャリアが存在する、
というのが正しいように思います。
知財業界が長いと業界知識や立ち回りを覚えるように、
ベンチャー界隈もまた独特の業界知識や立ち回りがあります。
結局早く飛び込んで実地で覚えた方が良いことに
変わりはありません。

そういう点だと、知財業界の人は勉強をしてキャリアを
高めていくことが趣味のような人が多いです。
何か目標を決めて、それを達成したら次の目標、という風に
ステップアップしていくタイプの人が多いです。
ただ、それをどう生かしていくかという観点が抜けている
ことが多いので、そこをどうしていくかです。

年齢が上がったときに一発逆転というのは世の中
ありそうでそんなにありません。自分の場合は独立して
しょぼいながらもなんとかなったなあというのがありますが、
それも結局過去の蓄積を生かしてということになります。

なので、やることなければとりあえず勉強しておく、
というのはそれなりにありかなあという気はします。
ただその勉強の目的ははっきりしている方が良いので、
実践を繰り返しながら自己鍛錬していくのが一番良いでしょう。