弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

特許事務所のスタッフ解雇(つまりクビ)について雑感

昨日は日本弁理士会主催の賀詞交歓会というものが開かれたので、
参加してきました。なんだかんだで私は毎年参加しております。
まあホテルオークラで開催され政治家なども招待されていますから、
それなりの内容で毎年開かれています。
見かける知人の顔ぶれは年々減っていくのですが、
賀詞交歓会ですから、それぞれ挨拶をしてきました。

その中で、独立してやっている弁理士がいましたので
色々仕事の話をしました。
その中でスタッフの解雇という話がありました。

うちの場合はせいぜい1人ですし、しかも重要な戦力なので
そんなことを考える必要はないのですが、
ある程度人を多く雇うともめ事が出たり、あとは戦力的な
問題などもあったりするようで、解雇という問題があるようです。

法的な処理については色んな手順があるようですが、
まあ実際のところ、特許事務所でスタッフをクビにする、
という問題は今ももちろんあります。あちこちで聞きます。

戦力にならなかったり、未経験なら育てきれなかったり、
あとはなんかこいつむかつくな等、組織の都合上、
人が追い出されることはあります。
特許事務所の試用期間というのはそれなりにスリリングですよね。
そこで追い出されることは、戦力として働き、
かつ組織にそれなりに従順であればそうはないですが、
やっぱり試用期間は戦々恐々とします。

大手企業だと配置転換をしたり、あとは割増退職金を
支払って、という段取りがありますが、ある程度小さく
なってくるとその辺はちょっと雑な何かがあります。
そして特許事務所は最大手級と言っても、
会社規模としてはそれなりに中小です。
大多数の特許事務所は零細規模と言って差し支えないでしょう。

それでもそれなりには大規模ですので、簡単にはクビにできず、
採用した人材を解雇することは不経済ですので、
何らかの仕事を割り当てます。

例えば、今の時期に依頼されるような、大手企業から雑に
発注された大量ノルマ案件の一部を適当に割り当てるような
仕事を多く受注しているようなので、
そういうやっつけ型の特許出願をなんとなく処理させたり、
という人員になっているようです。
そんなことをやっているうちに、その本人も「今月はこんなに
案件を処理した」という自負を持つように育ってくるようです。
大丈夫、あなたはそんなに重要な人材ではありませんよ、
と声をかけたくなりますが、そんなことすると自分にも回って
来そうなので、何も言いませんが。

まあ特許事務所というのはそんな風に、それなりに戦場ではあります。
日々是決戦、明日は我が身ですね。
そうやって生き残ってきた皆様におかれましては、
競合というよりは、敬意を持っております。
今年も始まったばかりですが、お互いやっていきましょう。