新宿の弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

未経験者が特許事務所で特許明細書を書く場合に何が大変なのか

何が大変なのかシリーズとして次は出願書類の作成に行きます。
特許事務所に採用されて最初は何を与えられるかはまちまちですが、
いきなり明細書を書かされるケースも多いと思います。
又は中間処理から始まることもあるでしょう。
手取り足取り教えている手間なんてまわりにはありませんから
案件与えられて、その都度質問するなんて感じにになります。
ですので、出だしの勘所くらいはある程度分からないと苦労します。

いずれにしてもまず明細書を読んでみろと言うところから始まります。
最初に書いてあるのは特許請求の範囲です。
内容的に分かりやすい物なら読んでわかりますが、多くの場合は、
抽象的に書かれているのでわかりません。
分からないので次に行きます。

発明の名称。これで概要が分かるかと期待をするのですが、
「情報処理装置」とかだと何も言ってないに等しいです。落胆します。
技術分野。これも同様です。当たり前のことしか言っていません。
そして背景技術に入りますが、ここで袋小路に入ります。
背景技術は2種類あります。長々と前提を書かれたものとあっさり書かれたものです。
いずれにしてもよく分かりません。長ければ長いで分かりませんし、
短ければ短いで何を言いたいかわかりません。
そして特許文献の説明に絡められると、本発明とどう関係するのかわからず混乱します。

技術者の明細書チェックなんかも発明が解決しようとする課題までで
力つきているケースが多いのではないでしょうか。
明細書は読むべき順番が上から順ではないので、慣れないと読むのが難しいです。
そして数たくさん読んでパターンを認識してようやくかけるようになると思うのですが、
特許事務所に入所するととりあえず書けみたいになってしまい、
困ってしまうことが多いのではないでしょうか。

この仕事「慣れればわかる」「慣れればなんてことない」という部分を
言語化されていないので、文章を構造的に把握する能力が
最初からあれば割とすんなり行けると思いますし、自分で明細書を書いてしまう
技術者も結構いたりします。
しかし、明細書の構造面と文章構成に馴染めず、読むこと自体困難だと
当然書くこともできませんので、明細書の読み込みから最初に入るべき
なのかなあという気がします。

冒頭の話題で何が大変かに戻りますが、やっぱりこの仕事最初が大変
という感じがします。だからこそ、経験者優遇だと思うのですよね。
特許事務所によってはその辺ノウハウ化されてても良いと思いますが、
まあ経験者優遇になっているのをみても、ノウハウ化はされていないのでしょう。
ただ、年数多くやっている方が有利ということも特に感じませんので、
地頭が強い人間が最終的には稼げるようになっていっている
という印象はあります。ともあれ大変なのはとっかかりですね。
とっかかりはまず読み込むところから始めるのが良いように思います。