iPhoneとMacBookを合体する特許をAppleが米国特許出願
ブログ記事の連投は原則しないのですが、
世間的に取り上げられるような話題については、
やはり反応しておいた方がよいだろうということで、
上記案件について説明します。
記事が「謎の特許をAppleが取得」とあるので、
権利成立したのかなと思ったのですが、
特許権は成立していません。
なお、出願番号は15/271,177で、
公開番号が2017/0083048 A1ということになります。
内容的には図面を見ると一目瞭然ですね。
諸外国のステータスも含めて、まずはespacenet
から確認しようとしましたが反映されていませんでした。
公開日は2017.3.23つまり昨日です。早すぎたようです。
なので、米国特許のみをPairsで調べることにします。
出願日は09-20-2016とあります。それでもう公開?
と思われるのですが、Related Application Data
のところに仮出願の情報が書いてあります。
仮出願日がSep.21, 2015とあり、1年の優先日を
おいて本出願に移行した形ですね。
仮出願というのは、とりあえず特許出願の形
にはなっていないけど、大まかな内容で出しておくよ、
という制度です。日本からだと日本語で出願して
しまったりということもあります。
仮なので正式な出願に移行してから審査の対象になります。
その正式な出願が去年9月だったということです。
案件の主なステータスとしては、
仮出願日 Sep.21, 2015
出願日 09-20-2016
出願受領書 10-04-2016
予備補正 11-04-2016
あとはIDSが2回です。
審査ステータスは以上なので、まだ特許出願されただけで
特許になるどころか、審査自体全くされていません。
したがって「特許取得」されたというのは
正しい情報ではない、ということになります。
後は外国出願のステータスなのですが、
仮出願を基礎としていても、仮出願日からようやく1年半程度なので、
PCT出願を含めて公開情報は出てきていない状態ということになります。
espacenetに反映されていないのはそういうところで、
まあ反映されていたとしてもあまり有用な情報は
ない状態ではあります。
まあ特許出願したからと言ってそれで実装につながるわけでも
ないでしょうが、見た目にわかりやすい特許は見てて面白いですね。