弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

特許出願

出願後に質問の多い手続

出願人名義変更について 代理人に関する届出書について 発明者(実用新案は考案者・意匠は創作者)の補正について 手続補正書(商標出願の指定商品又は指定役務の補正)の書き方について 以上下記ページの転載なのですが、 www.jpo.go.jp うちみたいな小口ク…

特許事務所への依頼と内製化の今後について

とある関西の大手企業が、特許出願を内製化する方針であるという噂を耳にしました。内製化については、いろんな企業が試みつつも、結局挫折、を繰り返しつつ今に至っております。特許事務所への依頼費用は単純にコストであり、そこに手を付けたいというのは…

弁理士なら押さえておくべき藤原麻里菜「無駄づくり」と「考える術」

今日はちょっとした紹介なのですが、藤原麻里菜という女性芸人がいて、主にyoutubeで有名になってるようなのです。まあ芸人の面白さとか好き嫌いについては人によりもちろん好みはあると思うのですが、特許分野、弁理士分野と相性が良いなということを思った…

根拠なき主戦論-ファーストリテイリングの場合

特許の相談を受ける場合、小さい会社からの依頼だと、基本的には特許出願の依頼がほとんどで、、特許侵害をしていないか確認をしたいという問い合わせがたまに、という感じです。 ある程度大きい会社から受ける場合は、時々こんな特許があるのはけしからんの…

ユニクロ・セルフレジ特許訴訟

上記の内容がトレンドになってきましたので、ちょっと記事を書いてみます。 訴訟の経緯はここにかいてあるようなので、抜粋してみると、 diamond.jp ユニクロにセルフレジ、設置されていますよね。これを一時取引関係があった株式会社アスタリスクという会社…

クレジットカードの利用履歴情報から結婚相手候補を提示する婚活特許

なんかいいネタ特許ないかなと探していたところ、表題の特許を発見しました。内容としては、クレジットカードの利用履歴情報をもとに、結婚相手(婚活)の候補を提示するという生々しい特許です。 【特許権者】三井住友カード株式会社【発明の名称】マッチン…

未経験者が特許事務所で特許明細書を書く場合に何が大変なのか

何が大変なのかシリーズとして次は出願書類の作成に行きます。特許事務所に採用されて最初は何を与えられるかはまちまちですが、いきなり明細書を書かされるケースも多いと思います。又は中間処理から始まることもあるでしょう。手取り足取り教えている手間…

知財部・特許部は何が大変なのか

隣の芝は青いと言いますが、特許事務所の人は知財部の方が良く見えますし、知財部の人からはときに特許事務所の人は楽な仕事してんなと思ったりすることがあります。とはいえ、特許事務所で明細書を書き続けることはしんどいなということは、知財部の人は大…

なぜ特許事務所は価格と品質でしか競争できないのか

え、価格と品質だけじゃないの?と思った弁理士の方も多いと思います。実際のところ、品質で勝負できているならまあそれはそれでよいと思います。けどもういまやマーケティングの時代に入っており、マーケティングを考えず、品質と価格だけの商売というのは…

新コロナウィルス下の特許事務所と特許業務

特許事務所の業務自体は多岐にわたるのですが、業界の多数が携わっている特許の権利形成業務については、もともと在宅での仕事ができると言われており、そのままリモートワークに移行している特許事務所はかなり多いと思います。ただ、紙包袋の取り扱いなど…

特許事務所のコンフリクトは本当に仕方がないのか問題

弁理士業務、特許事務所業務として、どうしても直面する問題としてコンフリクトと言う問題があります。要するに競合しあう複数の会社から業務受任するのは、弁理士倫理上問題あるのでやめるようにと言う規定です。 このコンフリクトは発生するし仕方ないよね…

ブラック特許事務所の明細書チェックと、特許事務所の泳ぎ方

特許明細書の書き方については、スタイルは定型であるように見えて、案外人によって相違点があり、それぞれこだわりがあったりします。実際のところ、人によって書き方が違う部分というのは、逆にいえばどう書いても同じなのではという気もします。なので一…

構造不況業種としての特許事務所

現在特許事務所は景気が良いでしょうか?という問いに対して、大体帰ってくるのは、とりあえず今は忙しいという回答です。ただ、一昔ほどは忙しいという話は聞かなくなりました。 弁理士業務、特許事務所業務と一言で言っても、取扱業務によってその景気の度…

経営者意識を持てと言うのはパワハラ

一昔前に標記の言葉、「従業員も経営者意識を持て」なるものが流行りましたよね。まあ従業員が経営者意識を持ったが最後、現在の経営者はクビになるのではないかと言う気がするのですが、そんなことを言えるはずはありません。そんな相手が反論できないのを…

特許出願明細書のレベルについて

特許明細書が書ける、書けない、という議論があります。 絶対評価でこれが良いかどうか、というのは人によって評価が分かれますが、Xという明細書とYという明細書のどちらが良いか、というものを、ランダムに抽出した2つから比較した場合、そこまで評価は…

弁理士・特許技術者に向いていない人

弁理士・特許技術者といっても実際の業務範囲は多岐にわたりますので、こちらは向いていないけどこちらは向いている、ということは当然起こります。ただ、弁理士・特許技術者と言えば国内特許明細書を書く仕事をする人と一般的認識されているように思います…

会社に在籍している発明者の、会社に帰属しない特許出願について

最近、副業解禁関連の法案についての話題があります。しかしまあ本業と同様に取り組む副業を推奨します、という趣旨ではないような気がします。一企業が複数の事業部を有する、というのなら様々な効果が期待されますが、1個人で限られた時間の間に複数の業…

大手電機メーカーの出願案件をやっている弁理士は負け組

弁理士・特許技術者の業務というのは労働集約的であるので、労働当たりの単価というものが何より大事になってきます。儲けようとしたら、同一作業であれば単価の高さ、単価が同じなら、労働量が少なくて良い業務が、採算性の高い業務ということになります。 …

独立開業した弁理士が受任する仕事の内容

弁理士として受任する仕事の種類としてどんなものがあるか、というのも知ってる人にとっては今更かなと思ったのですが、知らない人にとっては知らないし、知っててもサマリー的にまとめておくのも一覧性が高いかなと思いました。そういうことから案件一覧を…

小保方晴子氏のSTAP細胞特許出願は拒絶査定で特許不成立

最近すっかり別人のような風貌になったと評判の小保方女史。あれからだいぶたちますが、今なお注目を集めているようです。論文や博士号については色んな結論が出ました。残るは審査の待ち期間が長い特許出願ですね。どうやら無事に拒絶査定と言う結論に至っ…

弊所も本来は人材採用が必要な時期

特許事務所開設してからはまず1人分の仕事確保が目標でした。次に特許事務スタッフをパートタイムで採用することを目標としていたところ、無事に採用でき、最初は渡す仕事が足りなかったのですが、今では随時あれやってこれやって、という状況になりました。…

弁理士・特許技術者が駆け出しの頃に教わるべき事項

特許明細書を書く上で、必要なことは多岐にわたるのですが、最初に何から習得すべきかということは、新人の時代が遠い昔になると、それが何であったか忘れてしまいます。ともかく、知財の職場では、特許事務所でも知財部でも、最初にいきなり案件を渡されてO…

企業知財部から見て、特許事務所の担当者が優秀に見えない理由

遠い昔、企業の知的財産部に所属していたことがあるのですが、発注先の担当者にも良し悪しと言うものがありました。他を知らないからそんなものなのだろうと思っていましたが、優秀な人も中に入るので、どうして優秀でない人がいて、その人を担当させられる…

ネコ醤油皿は特許になるのか?ご依頼を受けがち、けど特許にしづらい案件

日々色んな案件のお問い合わせを受け、それに対してこちらの見解を述べたり、調査を行って回答したり、最終的に案件としてご依頼になるものがあったりします。 そんな中で、どういうものかはわかるし、新しいと言うのも分かるのだけど、特許にしづらい案件、…

アイデア説明するからこれで特許にしてくれと言う問い合わせ

文章に書くのも面倒なんで、説明するからそれまとめて特許にして、という問い合わせは、開業当初と比べてめっきりなくなりましたけど、久しぶりにそんな電話が先ほど入ってきました。 こちらとしては、何かしら文章にしてくださいと答えるのですが、「こちら…

米国特許権利化で代理人にぼったくられるのは自慢できる話ではない

外国特許出願の費用は、国内費用だけでなく、外国費用も掛かるのが外国案件の特殊な部分です。その中でも案外難易度が高いのがアメリカの代理人費用の部分です。 日本企業としては、米国で特許をぜひとも取得したいわけですが、弁理士というか、米国特許弁護…

個人の方の発明をjplatpatで検索する場合の問題点

弊所では個人事業主の方の特許出願のご依頼が多いのですが、その多くの場合、そのままでは特許にならないのでは?と思われるケースが見られます。それをそのまま「それでは難しいのでは?」と突き返すと、「なんでですか!」という話になってしまいます。先…

弁理士の仕事って一般的にどういうものをいうのか

弁理士の仕事ってどんな仕事ですかと聞かれたとき、一般的には特許を取る仕事ですよ、と答えることが多いと思います。そして、特許明細書を書くことが主要業務と思われている感じがします。 なら明細書を書くことが弁理士の仕事なのかというと、特許技術者っ…

PCT出願(国際特許出願)について記事をまとめました

www.umepat.com 知財業務というのは、何かと依頼人の方に誤解されやすいものが多いのですが、その中でも一番はやはりPCT出願なのではないかと思います。 弊所のサイトでは、お客様と面談をして理解の齟齬があった内容については極力アップデートをして、ネッ…

米国の個人特許事務所だと現地代理人費用は1000ドル未満らしい

米国特許出願の見積をいただいたりすると、こちらの見積だけでなく現地代理人からの見積をいただくのが基本です。日本からの依頼だと、あまりコストかけてもらってもなので、送ったものをそのまま提出という形で依頼をだし、1500-2000ドルくらいでお願いする…