弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

2017-01-01から1年間の記事一覧

2017年の仕事納めと反省

年末というということですので、やはり今年を振り返るということが一般的に恒例となりますし、本ブログの1年前を見てもそんな記事でしたので、今年も振り返ってみたいと思います。 昨年の記事を見て営業手法の開拓を何とかする、なんてことを書いていました…

独立後の特許事務所は、仕事が来れば直ちに儲かるというものではない

まあ前回の話の繰り返しなのですが、弁理士として独立した後は、「仕事が来るか?来ないか?」が最大の関心事のようです。それはまあ確かにそうです。仕事を集めてくるというのが独立開業のハードルの第一歩であり、そこを軌道に乗せないと生活費を稼ぐこと…

独立後の弁理士業務は楽勝と思われている風潮

特許事務所の独立開業についてどう思うかという点については、独立は難しいと思われているようです。その理由は、仕事を取ってくるのが難しいから。 ただ、取ってくるのは難しいけど、仕事そのものは楽勝と思われているような気がします。基本、隣の芝生です…

依頼人はなぜ値下げを要求するのか

特許事務所として大口のクライアントと取引しているとどうしても避けて通れないのが値下げ要求というものです。値下げ要求はけしからんという話が弁理士会上層部も含めて、いろんなところで出たりしているようですが、なぜクライアントは値下げ要求をするの…

弁理士・特許技術者が駆け出しの頃に教わるべき事項

特許明細書を書く上で、必要なことは多岐にわたるのですが、最初に何から習得すべきかということは、新人の時代が遠い昔になると、それが何であったか忘れてしまいます。ともかく、知財の職場では、特許事務所でも知財部でも、最初にいきなり案件を渡されてO…

若い世代にとって弁理士というのは目指す意味があるのか?

弁理士資格を目指す人が増えてほしいという人が言う言葉の裏には、大体「若い人が」という制限句がついています。人材不足というなら、別に若い人である必要ないんじゃないか、という気もします。優秀な人材を採用すればよいだけです。 大体若い人材を欲しが…

合格祝賀会と近年の弁理士試験の難易度

今年も弁理士試験の合格発表が終わり、合格祝賀会も一巡して、今年の合格者は修習の時期に入りました。 弁理士試験も自分にとって遠い過去のことになりつつある中、弁理士試験は難しくなったのか、というのは今も話題となりつつも、実際の難易度については自…

特許事務所の内情口外禁止令

特許事務所の内情について、外で言いふらさないように、との通達が出ているような特許事務所があるようです。もちろん職場の話を外でペラペラ話して回るのは社会人としてどうかという面はありますが、愚痴レベルではどうしても出てきますよね。どことは言い…

やめる職場の引継ぎをどこまでやるか

もう勤務時代はたいぶ昔になってしまったのですが、やめるときにどこまで引継ぎをするか問題があります。基本的には半月もあれば引き継げる話のはずなので、スムーズな職場であればそのくらいで終わるのが通常です。が、十分な時間を取ってもらわないと困る…

弁理士の非弁提携

非弁提携って言葉は本来、弁護士関係の言葉のようです。ただ、「弁」という言葉で始まる同じ資格職として、弁護士のケースを流用して解釈されるものは多いですね。ただ、冒頭の「非弁提携」という言葉を弁理士に使うのを聞いたことはないですが。 そもそも非…

企業知財部から見て、特許事務所の担当者が優秀に見えない理由

遠い昔、企業の知的財産部に所属していたことがあるのですが、発注先の担当者にも良し悪しと言うものがありました。他を知らないからそんなものなのだろうと思っていましたが、優秀な人も中に入るので、どうして優秀でない人がいて、その人を担当させられる…

ネコ醤油皿は特許になるのか?ご依頼を受けがち、けど特許にしづらい案件

日々色んな案件のお問い合わせを受け、それに対してこちらの見解を述べたり、調査を行って回答したり、最終的に案件としてご依頼になるものがあったりします。 そんな中で、どういうものかはわかるし、新しいと言うのも分かるのだけど、特許にしづらい案件、…

特許事務所の合併で目指すべきもの

1人弁理士事務所でやっていくのも限界がある話ですので、人を採用するか、どこかと合併するか、という話は随時検討する事項ですし、その中で話をいただくこともあります。この週末にかけてそんな話が複数出たことから、そんなことを少し考えました。 先週月…

零細特許事務所にとって採用をどうするか

先日の記事で、未経験者が零細特許事務所に入るのは辞めておいた方がよい的な議論を書きましたが、じゃあ採用側はどうしたらよいのか的な議論が、ちょうどその記事を書いた後くらいに出てきたので、その辺についてもふれていきます。 応募者サイドからすると…

弁理士業務がAIに取って代わられる系の議論

headlines.yahoo.co.jp 人工知能によってこれからの業務が取って代わられる系の話題ってのが結構あったりしますよね。自分としては、ふうんとしか言いようがないのですが、弁理士会の副会長様がその議論に食いついてしまったようです。 煽りにマジレスも、そ…

弁理士試験の口述試験対策の自主勉強会(H30合格会)のお知らせ

本年度の弁理士試験に口述試験で不合格だった方が集まって勉強する自主勉強会(H30合格会)のお知らせです。費用は会議室等の実費のみです。 来年の口述試験までの予定をどうするか決まっていない方はご参加ください。 ... -----------------------------…

零細特許事務所は就職先としてどうなのか問題

弁理士試験も最終合格まで終わって、転職の季節になっていきます。今くらいから年末まで転職活動して、年明けから年度初めまでに転職をする、というスケジューリングが多いと思います。まあ今は在籍したまま受かって転職しないケースの方が多いような気がし…

特許庁の審査官以外の非常勤職員の求人

特許庁では非常勤の求人が多く出されています。まあ企業や特許事務所で現在勤務していれば特に関係のない話ではありますが、業界未経験で仕事のとっかかりが欲しかったり、日数を絞ってあくせくしない働き方をするのであればこういう勤務の態様も良いのでは…

特許事務所の独立開業前の準備期間をどうするか

弁理士として独立開業する際に一番大事なのは集客ですが、実際のところ始めてみないとどれくらい集客できるかなんてわかりません。そこでまず営業活動から入るのですが、独立前にできる営業活動とできない営業活動があります。 例えば士業交流会に出るなんて…

平成29年度弁理士試験合格者255人の内訳

2017年度弁理士試験は、最終合格者数が255人、というのは合格発表の通りなのですが、去年あたりから最終合格者の内訳情報も同日発表となっています。 特許庁の公表データがこちらで、http://www.jpo.go.jp/torikumi/benrishi/benrishi2/h29_benrisi_kekka.ht…

最終合格者数は255人(平成29年度弁理士試験)

2017年度弁理士試験は、最終合格者数が255人となりました。昨年の合格者数296人、一昨年の合格者数319人、その前の385人から着々と減少しています。 細かくは計算していませんが、口述試験の合格率はかなり高い数字のはずです。口述受験者数は254人ですから…

任期付職員(特許審査官補)の業務説明会

弁理士試験の最終合格発表を明日に控えて、とりあえず今日は更新なしと思っていましたが、こんな記事を見つけたので紹介することにしました。 任期付職員(特許審査官補)の業務説明会についてhttp://www.jpo.go.jp/shoukai/saiyou/ninki_shinsakanho_setsum…

弁理士が独立開業するとどんな感じなのか

自分の周りで、比較的最近独立しましたとか、これから独立します、という話を受けるようになってきました。そしてまあ自分ももう独立したてでもないのだなあと思ったりしています。 ここのところのブログの話題はこれがそういえば多いなと思ったりしますが、…

自称若手弁理士懇親会(第22回)

以下案内文のコピペです。 恒例になりました自称若手弁理士懇親会(第22回)を以下の通り開催致します。 知財系SNSの懇親会から派生し、近年の弁理士試験合格者との交流を目的として開催してきた本懇親会も22回を迎えました。 今回も立食形式で開催します…

平成29年度弁理士試験口述受験者数は254人

特許庁の平成29年度弁理士試験統計が更新され、平成29年度弁理士試験口述受験者統計が公表されました。標記の通り、今年の口述受験者数は254人です。一般66人、短答免除者167人、筆記試験免除者21人となっています。 http://www.jpo.go.jp/oshirase/benrishi…

独立するというのはいいことなのか問題

弁理士資格を取って弁理士業務を行っていると、その延長線上にどんな将来があるのかについて思いをはせることになります。その1つに独立開業があります。 独立っていいものなのかどうかというのは3年がたとうとする今でもあんまりよくわかりません。はっき…

ウェブサイトやブログで必要とされる情報とは

本来なら合格祝賀会の一覧などを記事にすると需要がありそうではあるのですが、調べるのも面倒ですし、どっかから引っ張ってくるのも面倒です。 これから弁理士になる人向けの情報はあらかた書いてきたのですが、情報発信する人向けの情報をもうちょっとあっ…

平成29年度弁理士試験口述試験問題テーマの公表

今年も弁理士試験の本試験日程は日曜をもって終了したようです。しかしながら、今日月曜は何事もなかったように晴れているのですが、2日続けて台風にたたられる大変な日程だったようです。きっと試験委員に強力な、嵐を呼ぶ男/女がいたに違いありません。…

インフルエンサーとは何であり、なる方法は

ブログなんかやっていると一体これは何のためにやっているのだろうとか時々思います。そんな中で、ネットの世界で何かをやっている人は、何やら「インフルエンサーマーケティング」とか、そういうものを提唱しているらしいのですね。 まあ考えてみれば、この…

弁理士試験口述試験直前期の過ごし方

弁理士試験の最後の山場、口述試験を今週末に控えます。合格者数も減っていますし、口述落ちの数もかなり抑えられていますので、一昔前に比べるともうそういう話題もそれほど需要はないような気がしますが、当の受験生にとっては今も昔も変わりません。 確か…