弁理士の非弁提携
非弁提携って言葉は本来、弁護士関係の言葉のようです。
ただ、「弁」という言葉で始まる同じ資格職として、
弁護士のケースを流用して解釈されるものは多いですね。
ただ、冒頭の「非弁提携」という言葉を
弁理士に使うのを聞いたことはないですが。
そもそも非弁提携てなんぞや、ってことで
検索して調べてみるのですが、「非弁提携はいけません」
と書いてあるものばかりです。
いやだからその非弁提携ってなんだよ、というのが
分かりません。根拠としては以下の条文となります。
弁護士法第27条(非弁護士との提携の禁止)
弁護士は、第七十二条乃至第七十四条の規定に違反する者から
事件の周旋を受け、又はこれらの者に自己の名義を利用させてはならない。
弁護士でない者が仕事を受けて、弁護士の名義を借りてから
業務を行う行為が禁止、ということなのですね。
ただ、これだけだと名義貸しとの違いが良くわかりません。
仕事を取って来る弁護士でない者がいて、
それを代行受任する弁護士がいる、とするならば、
それを非弁提携と呼ぶらしい、というところまで理解できました。
処罰もされているようです。
ただ、そういうのって結構ある気がするんですよね。
要するに営業代行の会社ってことですよね。
しかしよく考えると弁護士に関するものはない気もします。
弁護士については非弁提携なのでしょう。
営業代行の会社から電話がかかってきたら、
「それって非弁提携ですか?」などと野次ってみようと思いました。
その辺突き詰めると、有資格者でない者が責任者として
窓口に出るのはいけないということになりますね。
小口のクライアントには弁理士以外が出ることはないですが、
大手対大手の取引だと、現場担当者レベルになりますよね。
技術者が実質書類作成をして、弁理士がハンコだけ、
もしくはオンライン認証のみ、というのは
名義貸し的な論点もありますが、非弁提携的な
論点もあるのかもしれません。
ただこれって弁護士法上の問題であって、
他士業の場合にこういう非弁提携的な話って
特に問題とされてない気がしますよね。
どうしてそういう違いになったのかは気になるところでもあります。
ま、そもそも弁理士会的には、こういうことには及び腰かも
しれないですけどね。業種的な文化の違いもありそうです。