弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

弁理士の独立5年目について雑感

弁理士の独立については、これまでも色々書いてきたのですが、
時代によってもいろいろ変わりますし、自分の経験した内容によって
言うこともその時々で変わってきますよね。
前に書いたことと同じだったり変わってきたりする面もあるのですが、
まあそもそも自分も何かいたか覚えていないというのが
本当のとこだったりするので、その辺ちょっとブラッシュアップしてみます。

独立がいいのか勤務弁理士が良いのかってのは、非常に難しいのですよね。
独立ってのはどこまでもお金の計算ですので、収益性の最適化
のようなものが好きだったり得意だったりする人にとっては、
恐らく向いていると思います。
そういうのとは別に、独立裁量で自分がやりたいようにやりたい、
自分で全てを決めたい、という人にとっても良いと思います。
時間の自由が利くのも良いというのもメリットです。

集客が、ってのはあります。ただ弁理士の集客ってのは
他の業界に比べるとそこまで苦労していない感じがするのも事実です。
後は事務回りとか経理関係とか、慣れないことをどれくらいできるか、
という不安は大きいですよね。
その辺はというと、正直何とかなってしまうのは事実です。
そして何とかならなかったら、また特許事務所に就職すればよいです。
そんな弁理士いくらでもいます。
そういう意味で弁理士の独立ってのはそこまで深刻に考える系統の
ものではなく、やりたいんならやってみれば?という性質です。

一方、世の中にはなかなかのホワイト特許事務所というものが
それなりにあります。そういうとこと比べたときに、
独立開業ってのはバラ色の未来かというと、今独立してしまってる
自分の立場から言うと、ホワイト事務所うらやましいなあ
という率直な感想はあります。
隣の芝生は青く見える面はありますが、彼らの方が
日々の生活楽しそうでは?という感想はあります。
こっちはこっちでとにかく日々、多岐にわたる雑多な物事に、
「帳尻を合わせる」というミッションが押し寄せてきて、
それはわりと自分は得意な方でもあったのですが、
日々押し寄せてくると、これはちょっとしんどい・・・という日々です。

あとまあ儲かるかというと、集客しただけでは儲かりません。
今の時代、効率化して業務をこなして初めて「儲かる」になります。
その点はITやらAIやらで日進月歩ですし、外注するとお金もかかりますし、
自分でやるのかあとなると、そういうのもまた新たに仕事、
そして勉強ということになります。
勉強しなければならないことが多岐にわたるので、職人一徹、
という感じにはならないのですよね。
専門家として何かを掘り下げたいという人にはちょっと違うかもしれません。

言えるのは、やりたいならやってみればいいし、そんなにリスクないし、
案外食える程度までは何とかなります。
ただまあ弁理士の独立ってのは、やらなきゃいけないことも多いし、
なによりもお金お金ですよ、ということは言えますし、
集客、雑務を別にしても向き不向きってのはある気がしますよね。
不向きって言っても首くくるレベルではないので、
ううん、勤めてたほうが良かったかなあとふと思ったりするレベルです。
まあどんな道を進んでも、何が良かったかなんてわからないですけどね。