弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

特許事務所の転職事情に疎くなった理由

最近の特許事務所の転職事情について、疎くなったなあと
思うのですが、その理由をいくつか考えてみました。

・自分自身が転職を考えなくなった
勤めているときは転職を想定して他の事務所を見たり
していましたが、独立して3年たって、自分はもう
これでやっていくんだ、と言う感じになってきました。
なので、そういう情報を取らなくなってきました。

弁理士界隈の集まりにあまり顔を出していない
仕事に追われているのと、空いた時間にも
業界外の集まりや、友人と会ったりしているので
あまり時間が無くなりました。
独立すると、業界内よりも業界外の人の方が
会う必要性は高まります。

いやまあ弁理士コミュニティの中での情報収集は
結構大事なのですが、色んなことに追われて
すっかり疎かになってしまいました。
会って話を聞けばいろんな情報も出てくるんでしょうけど、
聞いていないので情報から疎くなってしまいました。

ホワイトがずっとホワイトということもないし、
ブラックがずっとブラックという訳でもないようなのです。
その辺の変化に以前はもっと敏感だったのですが、
最近は「え、そうなの?」という状況です。

・極端なブラック、極端なホワイトが減って、業界が均質化している

まあこれが一番大きいのですよね。
極端なブラックでは優秀な人材はやめますし、
人を育てる能力がなくて、育ってもやめていきます。
そういうとこは対顧客でもなっていません。
衰退して人をとれる状況にもなくなります。

顧客側からの代理人選別が進んできたので、
舐めた特許事務所は存続が難しくなっています。

単純に待遇が悪かったブラック特許事務所は、
業界内部の他事務所の動向を見ながら鞘寄せしてきました。
なので、衰退するか改善するかが進み、
業界全体としての底上げは進んだような気がします。

一方でホワイトはと言うと、こちらも見つからなくなったような
気がするのですね。競争の激化で濡れ手に粟の商売が
いよいよなくなりました。大盤振る舞いしていた特許事務所
と言うのもかつてはあったのですが、時代は変わります。

勢いのある特許事務所と言うのは当然ありますが、
事務所に勢いがあるのであって、そこに入って待遇が
良いかは分かりません。

なので、人からどこの特許事務所に入ればよいか?
を聞かれたときに、ちょうど良い回答が出しにくいのですね。
かつては、ここはアンパイというのを情報として
押えていましたが、世の中変わるなあと言うのを思っています。

あえて言うと、安定志向か独立志向か、
高収入型か定時で帰れる型か、
そういう観点で転職先を模索する感じに
なるかもしれません。
価値観の多様化というやつです。