弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

落ち目の特許事務所をいつ離れるか問題

業界の噂話を聞いていると、特許事務所の間にも優勝劣敗の話が
聞こえてきます。かつては経営状態がよく、勤め先としても
魅力があり、そのため人気があったような特許事務所だったり、
そうではなくても細々とそれなりになんとなくやってきた
ような特許事務所が、着々とダメになっていると
そんな噂話は聞こえてきて、諸行無常を感じます。

ですので、あそこはブラック、ここはホワイト、と分類していても
状況は随時流動的です。いつの間にかブラック落ちしている
特許事務所も散見されます。

で、その辺の状況というのはそこに勤めているスタッフの方が
切実に感じられるわけですよね。取引先との状況が悪化して、
事態への改善努力を図ろうにも。得てして慣れ親しんだ
ホワイトな状況からの切り替えができずにあさってなことを
始めてしまうということがあちこちで起きています。

ただまあ取引関係というのは突然消滅するものも少ないですので、
この事務所このままではまずいよね、ということが感じられながらも、
一体これからどうしたらよいか思いもよらず、なんとなく現状に
甘んじる、という状況の方も多いと思います。
そんな中、スタッフも1人、また1人と離れていったりして、
落ち目感が日に日に増していきます。

そこをいつ離れるか、というのは私自身よく相談を受けたりも
しますが、時期的な判断というのは非常に難しいのですよね。
この特許事務所はもう駄目だな、と思われても、案外そこから
粘り腰を発揮します。粘り腰といっても再上昇するか、
というとそんなことはなく、じりじりと沈んで行きます。

転職にしても、慌てて決める必要はありません、あちこち情報を集めて、
この辺かなと思ったところにピンポイントで応募して、
ダメならもともと、うまくいけばその職場に移ればよいのです。
転職というのは思い立ったらすぐにけりをつけたくなりますが、
別に1年2年とじっくり時間をかければよいと思います。
ですが、実際はあまり情報を集めずに思い立ったら即座に決める、
という人の方が多いと思います。

得てして落ち目の特許事務所ほど、時間的な融通は利きますので、
会派や弁理士会の活動を熱心に始めてみるとよいと思います。
会の活動を通じて引っ張ってもらうという話は
思われているより結構多いです。
詳しい話を聞いた上で異動できますので、失敗する確率も減ります。
よくネットの情報で「あそこはホワイト」「あそこはブラック」
という未確認情報が流れます。
「あそこがブラック」という情報は大体正しいですが、
ホワイト特許事務所情報はガセネタが多いです。
信頼できる筋から情報は集めるべきでしょう。

落ち目の特許事務所を離れる際は、時間をかけての転職活動が
可能ですので、そういう形できちんと情報を集めることをお勧めします。