弁理士試験志願者統計(令和元年度)
今年も、弁理士試験、短答試験は明後日となります。
そんな中、2019年弁理士試験志願者統計が発表されました。
https://www.jpo.go.jp/news/benrishi/shiken-tokei/r01.html
https://www.jpo.go.jp/news/benrishi/shiken-tokei/document/r01/r01_shigansha.pdf
志願者数は3858名。去年が3977名、一昨年が4352名、よりもさらに減少しました。
減少幅は小さくなってきましたが、まだまだ下げ止まらないようです。
下記は昨年書いた内容ですが、基本的な状況は変わっていません。
「
志願者の減少については、
・少子化及び雇用情勢の順調さを受けた若年層の流入低下
・弁理士に限らず士業全般の魅力の低下
という側面があることは前から指摘していましたが、
弁理士試験特有の現象として需要の先食いと言うものがあります。
一時期に大量に合格者数を出した結果、受験者がかなりはけてしまって、
滞留する受験者が減ってしまったという観点です。
長年受験を続ける人がかなり減ったのではないかなあと思います。
ある時期に合格者としてはけた上に、試験の難易度を上げたことにより、
ボーナスステージが終わったのだからもうキリをつけようと思った人が
出てきたはずです。
大多数の受験生はなし崩し的に続けてきたと思うのですね。
そういう人が減ったという側面が弁理士試験にはあったはずです。
まあそうはいっても受験者数1000人とかそういうことにはならないと思います。
膨らみすぎた業界流入人数が元に戻りつつあるだけです。
合格者数はある程度確保しないといけないでしょうから、
受験者数が減るのは受験生にとっては多分朗報だと思います。
20年くらい前は短答だけでも相当の難易度でしたが、
難易度がそこまで戻ることも、もはやないでしょう。
」
何も変わっていない以上、現在の状況につき認知が進むにつれて、
状況はさらに進展していくものと思われます。
・短答合格者数で0回が減り、1-5回が増えて、6回以上が減っています。
・年齢別では30代が大きく減り、他の年代はほぼ変わらずです。
30代の受験者数減少がそのまま全体の減少になっています。
・地域別では、愛知、京都、兵庫、福岡などが減り、
埼玉と千葉が増えています。この辺社会情勢と
何か連動しているようで興味深いです。
だから何と言っても、この試験を受けると決めた人たちは
もう腹くくって頑張って受かるほかありません。
受かった後の世界は自分で切り開くしかないでしょう。
まずは難関を乗り越えるべきと思うので、月並みですが
頑張ってほしいと応援するだけです。