弁理士うめざわブログ

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弁理士試験志願者統計(平成30年度)

今年も、弁理士試験、短答試験を明日に控えます。
そんな中、2018年弁理士試験志願者統計が発表されました。

http://www.jpo.go.jp/oshirase/benrishi/shiken/h30toukei/index.html
http://www.jpo.go.jp/oshirase/benrishi/shiken/h30toukei/pdf/h30_shigansha.pdf

志願者数は3977名。昨年の4352名よりもさらに減少しました。
どの辺で下げ止まるのかということが今後の予想になりますが、
少子化が定着し、雇用情勢が順調な現在、そもそも資格試験には
そうそう流れ込んでは来ないですよね。

内訳自体は前年並みです。何か書こうとしましたが、
あまり言及するほどのこともないのでやめました。

志願者の減少については、
少子化及び雇用情勢の順調さを受けた若年層の流入低下
弁理士に限らず士業全般の魅力の低下

という側面があることは前から指摘していましたが、
弁理士試験特有の現象として需要の先食いと言うものがあります。
一時期に大量に合格者数を出した結果、受験者がかなりはけてしまって、
滞留する受験者が減ってしまったという観点です。

長年受験を続ける人がかなり減ったのではないかなあと思います。
ある時期に合格者としてはけた上に、試験の難易度を上げたことにより、
ボーナスステージが終わったのだからもうキリをつけようと思った人が
出てきたはずです。
大多数の受験生はなし崩し的に続けてきたと思うのですね。
そういう人が減ったという側面が弁理士試験にはあったはずです。

まあそうはいっても受験者数1000人とかそういうことにはならないと思います。
膨らみすぎた業界流入人数が元に戻りつつあるだけです。
合格者数はある程度確保しないといけないでしょうから、
受験者数が減るのは受験生にとっては多分朗報だと思います。
20年くらい前は短答だけでも相当の難易度でしたが、
難易度がそこまで戻ることも、もはやないでしょう。