弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

特許事務所の定着率の傾向

特許事務所の所員の定着率というのは独特です。
同じ特許事務所でも、技術と事務で定着率が異なるのは
普通ですし、時期によって誰もやめない時期、次々に辞める時期、
というのがあったりします。もちろん事務所によっても
ばらつきはあります。

ただ全般的な傾向として、一般企業よりは離職率は高いと思います。
1つは専門職ですので、そこを辞めても次の職場に入ることが容易です。
特定の職場に就職したというよりも、特許事務所業界に入ってきた、
という認識を持つ方が多く、キャリアアップを見込んでの転職も活発です。

キャリアアップによる転職と言ってしまうと、どこかの転職エージェントの
言い分をうのみにした感じではありまして、なんだかんだでやっぱり
職場に不満があって辞める方がほとんどだと思います。
大体働いていればそれなりに不満は出てきますし、
それをうまく懐柔する仕組みがない特許事務所は人が辞めていきます。

人が辞める特許事務所、辞めない特許事務所、というのはあります。

patintl.hatenablog.comhttps://patintl.hatenablog.com/entry/2014/02/25/193533

それとは別の全般的な傾向としては、特許事務よりも特許技術の方が
離職率は高い気がするのですよね。
私が企業勤めの時は、男性よりも女性の方が離職率が高かった気がします。
しかし特許事務所では、私の認識では男性の方が離職率が高いですね。
そして少ないサンプルから言うと、同じ特許技術でも女性の方が
定着率が高い傾向がある気がします。サンプルは少ないですけど。

なんというか、私が知る少ないサンプルからすると、女性の方が
体制に従順であり、男性は自分がイニシアティブをとりたい、
中心になりたいという傾向の人が比較的多い気がします。
そんな中でぶつかったりして、新しい職場に移る傾向が
強いようなそんな気がしています。

なので、特許事務所で人を雇用する際には、スタッフの自己実現欲求
というものに配慮する必要があると思うのですよね。
男性はそこがぶつかると辞める傾向があり、女性はその辺従順な感じがします。
一方で女性スタッフの場合は、ある程度決めて、指示出しをしてほしいと
言う方が多い気がします。それがないで丸投げばかりだと、
嫌になって辞めるという方を何人か見てきました。
その辺男性の場合は、自分で決めるという人が多かったりするので、
そこは男女差だなあという感じがします。

あと、職場の雰囲気が適度にぬるいというのが大事だったりします。
変に理想主義、品質主義を掲げるのも良いのですが、そういう特許事務所って
人があまり居つかない感じがします。ある程度大きな特許事務所ってのは
人が定着した結果だと思われますが、公報を検索するとちょくちょく
微妙なものも見つかったりします。まあそういうことなんだと思います。

後は管理能力なんかもありそうですね。知財業界はみんな管理へたくそですからね。
あとは事務の発言権が高いところ、逆にないがしろにされているところ、
運営方針は特許事務所によってまちまちです。
単純に待遇が良ければ残るというものでもないのですよね。

後は代替わりのタイミングであいつにはついていけねえとなって人が辞めるケース。

事務所の経営が急激悪化して、待遇が低下して人が離散していくケース。

取引先との相性や、その際に所長がどちらの肩を持つかとか。

色んな関数によって左右されて、定着率というものは変わってきます。

年賀状の季節だけど年賀状は出さない

新型コロナウイルスに翻弄された本年もついに年末を迎えようとしています。
仕事柄郵便局に行くわけですが、そこで年賀状の時期を告げる告知を目にします。

弊所は独立当初そんなに仕事がなかったのと、やっぱりこういう儀礼
それなりに必要なのでは、ということから、ある程度の年賀状を最初は
送っていたのですが、ある時期からそういう営業年賀状ってあんまり意味がないな。
という風に考えるようになり、そうした年賀状を送るのはやめにしました。

大口のお客様がいれば年賀状というのもありますが、うちはそこまでの
大口のお客様もいないことから、去年(つまり今年正月)から
年賀状を出すのをやめました。
と同時に、プライベートの年賀状も送るのをやめました。

プライベートの年賀状も、そういえば送っているのは2000年以前くらい
から面識があった人だけで、それ以降の知り合いってのは年賀状のやり取り
をするという習慣がありません。
もう全然会わない同じ人と年賀状のやり取りをなんとなくしているな、
という感じになって長いことたってました。
ということで去年(つまり今年正月)からはプライベートでも
年賀状を出すのをやめました。

年賀状ってなんか地味に作業が発生するので、ちょっと面倒なんですよね。
年の瀬にやることはそれなりに発生しています。
これをやらないでよいのだと思ってしまうと、
その分だけは気分は楽です。

という訳で、うちでは来年の年賀状も出しませんが、
その点ご了承のほどよろしくお願い致します。

令和2年度弁理士試験論文式筆記試験(必須科目)問題及び論点

弁理士試験、必須科目の論文試験問題が公表になりました。
昨日は試験日だったようです。受験生の方はご苦労様でした。

https://www.jpo.go.jp/news/benrishi/shiken-mondai/2020ronbun-hissu.html

選択科目がない方はこれで一旦試験のワンサイクルが終わり、
というのを毎年感じるのですが、一息したら口述試験になります。

ただまあ今年はスケジュールが大幅変更になったのでその辺調子狂いますよね。
例年だったらもう最終合格の発表の時期です。

月並みですが、受かることに意味がある試験ですので、受かるまでは
できる範囲で気を抜かず頑張ると、そういうことが大事になります。

令和2年度弁理士試験論文式筆記試験(必須科目)問題及び論点

弁理士試験、必須科目の論文試験問題が公表になりました。
昨日は試験日だったようです。受験生の方はご苦労様でした。

https://www.jpo.go.jp/news/benrishi/shiken-mondai/2020ronbun-hissu.html

選択科目がない方はこれで一旦試験のワンサイクルが終わり、
というのを毎年感じるのですが、一息したら口述試験になります。

ただまあ今年はスケジュールが大幅変更になったのでその辺調子狂いますよね。
例年だったらもう最終合格の発表の時期です。

月並みですが、受かることに意味がある試験ですので、受かるまでは
できる範囲で気を抜かず頑張ると、そういうことが大事になります。

弁理士短答試験合格者数411人、ボーダー39点(令和2年度、2020年)

令和2年の弁理士試験短答試験の合格発表がありました。
https://www.jpo.go.jp/news/benrishi/shiken-gokaku/tanto.html

2020年弁理士短答試験、合格基準点(ボーダー)は39点
2020年弁理士短答試験合格者数411人  
でした。なお、


2019年-令和元年度は531人でした。

2018年-平成30年度は620人でした。
http://patintl.hatenablog.com/entry/2018/06/11/140856

2017年-平成29年度は285人でした。
http://patintl.hatenablog.com/entry/2017/06/12/122703

科目別合格基準点
特許・実用新案に関する法令 8点
意匠に関する法令 4点
商標に関する法令 4点
工業所有権に関する条約 4点
著作権法及び不正競争防止法 4点

工業所有権法科目及び条約科目の免除者の合格点 7点

今年はコロナの影響もあり受験日が大幅変動しており色々やりにくいと思いますが、
これから論文試験に本格突入になりますので、頑張ってほしいと思います。