新宿の弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

弁理士資格は多くの人にとって名称独占資格になりつつある

弁理士資格の位置づけって何だろうと思ったとき、
他の隣接資格から考えてみるという視点があります。
弁理士はいわゆる業務独占資格で8士業の1つになります。

ならこの資格の中で近い業務があるのではないかと思ったとき、
一見すると司法書士が近い感じがあります。
確かに顧問を受けないのが一般的であること、
案件ごとに行政書類を作成するところは似ています。

ただ司法書士って勤務している間はあくまで補助者で、
丁稚奉公期間という感じはありますよね。
つまり一定期間を経過したら独立するのが一般的
という感じがあります。
で、勤務期間は給与は安く、独立して収入を確保する感じです。
あまり独立志向でなくなった弁理士とはこの辺対照的です。

比較的独立志向でないと言えば公認会計士が近そうです。
監査法人に勤務するのが一般的ですね。
ただこれも監査法人業務は公認会計士資格が必須です。
同じように大手特許事務所勤務する場合、弁理士資格を持たず
弁理士業務に近いことをやっている人もいます。
この辺が弁理士業界に独特の部分です。

色んな事を漠然と考えていくと、弁理士業務でありながら、
弁理士資格が必須ではないのではないかという議論が
昔からされています。最近では弁理士の数も増え、
弁理士会でも特許技術者は補助者に過ぎないことを明確に
することを求めていますが、長年の慣行には反しています。

実際のところ国家資格を有する以上自分の名前で
手続きをするということを目的とした資格ですが、
ここ20年くらいに受かった弁理士は独立志向ではなく、
特許事務所に勤務していたり、最近では知財部が人気です。

これって弁理士業務独占資格を活用していないわけですので、
自分は弁理士業務ではないのではないかと思っていました。

ただ、目線を変えると、名称独占資格というのがあります。
中小企業診断士技術士がその代表例です。
資格名を名乗るにはその資格が必須ですが、業務独占領域を
特に持っていない資格です。

50代以下のある程度弁理士が脚光を浴びるようになってから
受けるようになった人は、弁理士資格を取ることで
評価の足しにしたいという人が多いのではないでしょうか。
というのは名称独占資格的位置づけになりつつあるのかな、
という感じがします。

専権性に価値を求めないのは少し寂しい気持ちはありますが、
勤務指向の今の時代の潮流なのかもしれない一方、
専権性の価値を求める人が減っていることが弁理士の価値を
下げているのかなとそんな風にも思いました。