独立が向いていない弁理士
弁理士が独立して一応生活を成立させられる
稼ぎを得られるか、というと、どっちかというと
その程度なら何とかなる人の方が多いかなとは
思います。自分は独立して2年、どうやら
何とかなったような気がします。
じゃあ誰でもうまくいくかと言うと、
才能とか言うほどの大層なものだとは
思わないのですが、ちょっとあなたには
向いていないよね、という人が
それなりの数いるように思われます。
自分は向いていないから勤め人をやろう、
と思うに至るなら、それは適性を理解している
ということで素晴らしいです。
が、向いていないのに向いていない自分を
認めようとせずに、有無を言わず独立に
つき進む人をちらほら見かけます。
やっぱり独立してすぐは貯金を取り崩す
局面となりますし、その期間をできるだけ
短くするということが大事です。
なのに、何も考えずにまずは辞めてしまう、
という人が結構いるのに驚きます。
客を連れて独立できるなら当面は安定しますが、
そうもいかない人の方が実際は多いですよね。
となるとまずは集客となるのですが、
そのための策をあまり考えずに辞めて
しまっているケースです。
まずは辞める前にマーケットに対する仮説を
立てておくことが大事だと思うのですよ。
こうすれば集客できるとか、
そんな仮説をいくつも立てておきます。
もちろん目論見なんてそんなに当たらないですよ。
「こんなはずでは」と思う局面もあるでしょう。
いわゆるPDCAというか、そんなトライアルエラー
を繰り返すうちに、何となく当たるものも
出てきます。そういうことを積み重ねる中で
顧客が少しづつ積みあがっていきます。
もしくは外注業務の受任です。
多少の売り上げがあると正直ほっとします。
もちろん採算性という意味だと雀の涙です。
そういうのをやると時間を侵食するので、
多忙な状況に拍車がかかります。
したがって、開業当初は忙しいのですよ。
儲からないのに忙しい。
しかしそこで手を抜くと、採算にのらない
時期が長くなるだけですからね。
苦しくても頑張るということになります。
やっぱお金が減るのが一番苦しいですよ。
なのに、なぜか「開業したばかりなので暇です」
という人が結構いるのですね。
何考えているんですかね。
人が集まる中に行くと、同業者にも
当然出くわすことになるのですが、
「お前はやめておけ」とか「何をやっているのか」
と言いたくなるような人を結構見かけたりします。
向いてそうな人ほど独立しないよなあとか、
最近独立する人は向いてなさげな人が多いなとか
そんなことを思ったりします。
人の言葉に耳を傾けたりしたら
なかなか勇気が出ないですからね。難しいものです。