弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

弁理士の未来は漆黒の闇のように真っ暗

弁理士の未来は明るいのかそれとも暗いのか、
ということはいろんな議論があると思いますが、
思い切って標記のように書いてみました。
まあ言い過ぎですね。それは正直分かっています。

ではこれからの弁理士はどうなっていくと思いますか、
と聞くと千差万別な答えが返って来ると思います。
これからの特許業務はこんな風になるとか、
これからはこういう風にならなきゃだめだとか。

弁理士はこれから変わっていかなければならないと。
そんな意見に対して反論は少ないと思います。

もっともこういう意見こそが、実は弁理士の未来が暗い。
そういうことの根拠そのものですよね。

だって新しいことにチャレンジしても、
成功する確率なんてふつうは低いですよ。
「新たなる挑戦」などというような人は
基本的にはチャレンジしていない人です。
まあカイゼンはやってるかもしれないですけどね。
失う覚悟と共に何かをやるなんてしんどいです。

一番良い生活サイクルというのは、8割方同じことの
繰り返しでそれなりの成果が出ることをやりながら、
残り2割程度の新しい何かがあることです。
そういうのは多分チャレンジとは言わないと思うのですね。

何もかもが変わっていくというのは
殆どの人にとっては苦痛であり、
もしも世の中が大きく変わっていくとしたら、
それは多分大勢の脱落者が出たということを意味します。
そんな未来って明るいんでしょうかね。

明るい未来があるとしたら、それは新しい世界の中に
あるのではなく、今までと同じ生活を繰り返せるという
保証の中にあるのだと思います。
自分の試みが当たると気持ちが良いですけどね。
そんな一か八かの賭けなんて、
もしもやったことがあるなら分かると思いますが、
何べんも繰り返したくはないはずです。

そう思わない人がいるとしたら、
・挑戦のように見えて実は濡れ手に粟のようなこと
 しかやっていない人か、
・終ったことを忘れてしまう能天気な人か、
孫正義のように頭のねじがどこか
 飛んでっているような人です。

これからは弁理士も変わっていかなければならない、
という意見が多数派なのだとしたら、
それは弁理士の未来は暗いということですね。
20年前の弁理士からみたら、今の特許業界は
悪夢としか言いようがないでしょう。
昔は自分がやりたいことだけやって
それで儲かっていたのに、今はあれもこれも
と手を出さなければなりません。
20年前の不人気業務の多くは
今や取り合いになっています。
変化についていけない弁理士の多くは
看板をたたみつつあります。

それでもこの道を選びたいというなら
それはそれでそこまで悪くはないと思いますが、
業界への参入者が減るのは、昔より見通しが
暗くなっているのだから当然のことだと思います。