弁理士・特許技術者として特許事務所に入所したらどうなるのか
特許事務所に入所したら特許明細書を書く仕事につくことが大半です。
経験者でも経験のない分野は不慣れでありますし、未経験だとそもそも
よく分かりません。入所した後、徐々に仕事を覚えながら、
仕事ができるようになっていくことが期待されて行きます。
仕事の与え方には色んな手順があります。
特許事務所によっては案件を渡して放置というのもありますが、
いずれにしても明細書を書かせてみて添削するというケースが
一番多い感じがします。
この添削と言うのが結構まちまちでして、これはね、こういう風になっていて、
こういう理由でダメなんだよ、と言ってくれるような優しい先輩から、
怒号飛び交う修羅の世界までまちまちでございます。
この添削が外れるまでの期間が結構長く、まあ優しい世界なら良いのですが、
そういうことはあまり期待はできず、つらい思いをしないためには
様々な処世術を駆使していく必要があります。
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まあこのつらい世界に耐えることのできない脱落者が結構いるのですね。
ああ、あいつは明細書を書くセンスがなかったね、というひとことで
片付けられます。追い出されることもありますが、
まず本人が耐えられなくなってやめていきます。
辞めていった後どう言う暮らしをしているのかは、知る人はありません。
まあその修行の世界を無事に乗り切ることができたらまあ我が世な訳です。
戦力は常に不足していますからね。給与交渉なんかもそこから可能になりますし、
経験者と言う立場での転職が可能になります。まああまり移りすぎても
評価は下がるので良しあしですが。
ただ明細書を書ける、と言うのも基準がまちまちなので、ある人はOK、
ある人はNGなんてのは日常茶飯事です。ある基準ならOKなのに、
スパルタ式にNGを出され続けて心折れるケースもあります。
また、上司とクライアントの意見違う問題もありますね。
上司の修正を受けて修正して出したら、それはおかしいと言って
元の記述に直した人も少なからずいるでしょう。
それはともかく、クライアントと意見が合わずに
つらい思いをすることもあります。
しかしそれも不器用な人の話であり、世のなかどうとでもやる人、
沢山いるんですよ。上司とうまくやり、クライアントうまくやり、
馬力があってどんどん仕事をこなしていける人。
そういう人には特許事務所は向いていますが、
そもそもどんな仕事にも向いているのではないかと言う気もします。
まあ特許事務所ってのはおっかないですね。
皆さん最後のとりでと思ってここの扉をたたく訳です。
そこが崖であった人も少なからず見てきているので、
皆さん入ったら生き残りましょうねと思う次第であります。