弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

初めて外国特許出願を依頼される方の場合

うちの場合はPCT出願が出てて、国内(各国)移行のみ、
というご依頼をいただくことがあるのですが、そこで見積もり、
という話が、特に最初のご依頼であることから出てきます。

登録までの費用を知りたいと言う話にもなるのですが、
中間処理がどのくらいかかるか見当つかないんですよね。
日本を先行させて登録になってたりすることも多いので、
その場合は一発登録前提でという見積もりを出したりします。

中間処理がどれくらいあるかわからないケースだと、
個人や中小の方にはそうそう勧めにくいですね。

そして出願国、何となく欧米、って要望が入るんですが、
見積もり建てると、欧州の費用に驚かれますね。
EPC官庁の費用が高すぎるんですよ。

日米だと、小規模事業者は抑えてたりするから
後は代理人費用さえ絞れれば案外こんなもんってなりますが、
欧州はそれもないし、なんだかもろもろの費用が出ていきます。
そしてとどめは維持年金ですね。

正直中小・個人に欧州出願は勧められません。
米国アメリカ特許をいくつか出したうえでこの件は
重要だから欧州も、って流れならわかるんですが、
初の外国の場合は、色々説明して欧州は断念してもらってます。

うちだからとかこの現地代理人だからではない話で、
どうやっても高くつくのが欧州特許出願です。
アメリカだけだったら、案外安くなるのですけどね。
けど一発登録が前提です。するとPPHと絡めたり、
という戦術になってきますが、その結果やいかに。