弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

今週末は弁理士短答式試験の日

前回記事で志願者統計の数字を取り上げたところで、
もう今週末には短答式試験が迫ってくるのですね。
他の話題にしようかと思いましたが、弁理士試験のしかるべき
タイミングにはその時期にあった記事を書くべきかなと
思ったので、そういう話題を書いていきます。

これまでにも記事を書いていった通り、合格者の数は
どんどん減っていくわけですが、負けないくらいに
受験者の数も減っていっています。
したがって合格者が減ったことで難易度が上がるかというと疑問です。
直近の受験生が減ったと言うことは、1-2年で一気に詰め込んで
合格に到達する受験生の数が減ってくると言うことです。
相対的に、年数勉強した人の合格比率が増すことになるでしょう。

ここ10年の弁理士試験は、事務処理能力偏重型に試験傾向が
偏ってきていました。その結果、青本を読まなくても受かったとか、
そういうのが増えてきたことで、趣旨を聞いたり、知識面でも
バランスをとるようにシフトしてきました。
ただどんなに試験問題を工夫したところで受験生の滞貨が
掃けてしまったわけですし、何かを重視すれば、他の何かが疎かな
受験生が受かってしまうと言うだけのことです。

今は事務処理能力偏重型からの修正時期なのかなと思ってます。
これからは合格者数を減らすことでその辺の調整をしていくのでしょう。
司法試験なんかも合格者数は落としていくようですし。
合格者数を減らすと言うのはそういうことなのだから、
受験生はただ普通に頑張って試験に受かればよいだけのことです。

短答試験に受かるかどうかは、はっきり言って勉強をどれだけやったか
で決まると言う非常に月並みな意見になってしまうのですが、
時期的には2つの節目があると思います。
1つは願書提出直前、もう1つはGWです。

願書提出直前には当然勉強が仕上がっている必要はないのですが、
あと2ヶ月足らずでこれくらいやって仕上げられると言う見通しが
受かる年にはたつと思うのですね。
記念受験になった年は、ここの時点でエンジンがかからなかったですね。
ここでダメだとたぶん試験直前でもダメでしょう。
そんなことが私も過去にありました。

基本的には条文主体で勉強していくのですが、
演習への慣れにシフトしていくのがGWあたりからですね。
3月から過去問中心の人も結構多いようですが、
個人的にはそれはお勧めしないなあと。
大体どんな試験も、過去問に最適化しすぎた勉強をしすぎると、
直前に意表をつかれてうろたえてしまうもんです。
まあTOEICは別か。あれは何回も焼き直しを出してますから。

GWまでとにかく条文を頭に入れていくこと。
その後から、何時間で何問解く、という体力面での慣れに
シフトしていく感じなんじゃないかと思っています。
そういう流れだと、多分今頃はせっせと過去問を解いている頃ですね。
早めに過去問に着手しすぎると、今やることがなくなってしまうのです。
そういう場合は条文をせっせと読むのが良いかもしれません。
枝を見ると直ちに答えが分かるレベルまでやりすぎると、本試験では
マイナスの影響が出ます。今頃言われても困るかもしれませんが。

いくつあるか問題がどうとか、試験問題がどう変わっても、
受かる人間の数が試験傾向で変わるわけではありません。
論文、口述と違って短答は番狂わせが起きにくいと思うので、
自分の勉強に手ごたえがあるなら、あとはぎりぎりでも何でも
受かってるなあと言うのが周りを見ての感想です。