弁理士うめざわブログ

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はっぴょんと言う弁理士会と何の関係もないサービスはじまる

 

弁理士業界の皆様にとっては、はっぴょんといえば
もう説明の必要もありませんね。
はっぴょんとは、日本弁理士会のイメージキャラクター、
ゆるきゃらです。ゆるきゃらグランプリにも登場し、
地味な得票数に埋没したあの人形です。

自分のブログでも過去にこの辺で説明しています。

ところでこの記事のアクセス数が急増しているのです。
なにかはっぴょんについて、注目の情報でも出たかな、
と思いながらも、弁理士会のゆるきゃらに世間が注目する
等ということがあり得るはずもありません。

と思うさなか、以下のような記事が出てきました。

Huluがhappyon.jpになる理由が悲しすぎる - 小倉さんは考えた

要するに、動画配信サービス「Hulu」が、
ドメイン名を「hulu.jp」から「happyon.jp」に変更。
ということなんだそうです。

ハッピー、オン。という称呼も生じなくもないですが、
まあはっぴょんですよね。上記の記事によると、

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5月17日、Huluのアドレスがhulu.jpからhappyon.jpに変わる。
ダサい。とてもダサい…。
何故わざわざダサいドメインに変わるのか?
その理由は簡単だ。日テレのHuluの商標利用権がまもなく剥がされるからである。
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と述べられています。はっぴょんださいですか。
あえてコメントはしません。

はっぴょんとは何か。
「はっ」とアイデアを思いついたら「ぴょん」とすぐに弁理士に相談します。
という由来か何かなのですが、それがネーミングとして
世間でどう評価されるか?の1つの見解といえなくもないですね。
いや、私がどう思うとかそんなことは何も言ってませんよ。

 

商標の権利範囲(指定役務)が非類似なら何も問題ないでしょうが、
商標登録第4586465号(日本弁理士会)と抵触する可能性がありますね。。。
標準文字にて「はっぴょん」で登録されています。

知財業界外の方向け)こちらのガイダンス1.特許庁の商標検索に沿って、

カタカナで「ハッピョン」と入力すると出てきます。

第42類の指定役務の権利範囲が問題となる可能性があります。
権利を確保した上で名称変更しようと思わなかったのでしょうか?
商標権がおおもとの問題なのに、理解に苦しみます。。。

商標権を回避した結果、日本弁理士会の商標権に抵触する、というのは笑い話です。
非類似でも、希釈化の懸念という点もありますね。


後から出てきたサービスが前からある商品のイメージを
塗り替えてしまうということは世の中でそれなりにありますね。
英会話のAEONイーオンと、スーパーのAEONイオングループ
何かが思い出されます。

インターネッツの世界では、
ツイッター他で「暇な女子大生が○○してみた」という
ブロガーさんがいて、本出したりあちこちで
注目を集めていたことがあるのですが、
今「暇な女子大生」で検索したら大変な人が出てきます。
あちこちでお下品な展開をしている人が同名で展開し、
かつそっちの方が有名になっています。
こんなん混同されたら大変なことですよね。

名称の重複にはこんな問題もついてまわってきます。
商標登録とは、こういう問題を解消するためにある、
という面があるのですね。

自分はHuluなどというものは知らなかったのですが、
一部では非常に有名らしいので、
弁理士会のはっぴょん?ぱくりかよ。だせーよな」
等といわれる日が今後来るのかもしれません。
まあしょせん他人ごとではありますが。