任天堂法務部最強伝説は嘘
任天堂 対 コロプラの知財紛争に関連して、
任天堂法務部最強伝説、なるものが取り上げられています。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180215-00007425-bengocom-soci
まあこれに関してまず言いたいことは、
これは法務部ではないのでは、と言う話です。上記記事によると、
「まず、「任天堂法務部」は実在するのか。任天堂への取材によると、
現在法務を担当する部署は複数あり・・・」
となっています。多分法務部と言うのは、ないのでしょう。
一方で、知的財産部があることが確認されています。
https://www.nintendo.co.jp/jobs/interview/2012/hayashi.html
ここで取り上げられている紛争は全て知財紛争なので、
知的財産部が関係している仕事のはずです。
なので、最強伝説があるとすれば知財部なのでしょう。
一般の人に「法務が強い」と認識されているのは、
知的財産関連の認知度が低いのだなあということが
思い起こされます。
というのが1つ目ですが、「最強伝説」というと戦ったら
負けなしという印象があるのですが、知財紛争というのは
通常は訴訟になりません。
訴訟になったら常に勝っている、とするならば、
訴える側としては、勝てる戦のみ選ぶ、
訴えられる側としては、負けそうなものは早期和解を図る、
という戦術を取っていることが想定されます。
訴訟になっているのは、数多くある知財紛争の中の
ごく一部なので、そこでのみ全勝している、
というのが最強と言うのは疑問です。
和解段階で不利な交渉をしているものもあるでしょう。
不利を覚悟でそれでも戦う、という訴訟も世の中には
結構ありますが、任天堂はそういう訴訟は
やっていないのでしょう。
あと米国の判例でなんかあったような気がするのですが、
調べるのが面倒なので調べてません。
米国はいきなり訴訟したりするので、
中には負けている訴訟もありそうな気がします。
誰か調べてください。
ちょっと煽り気味に記事を書いてみました。