弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

消費税増税前後で何が変わるか

消費税増税の効果としてこういう影響を予想しているわけですが、

消費税増税までに買いだめをする
http://patintl.hatenablog.com/entry/2014/02/17/193309

2014年今年の景気を占う
http://patintl.hatenablog.com/entry/2014/01/07/204536

消費税増税と特許業界の景気動向の見通し
http://patintl.hatenablog.com/entry/2013/10/02/201826


当然のことながら4月1日になった瞬間から影響が出てくるわけではないはずです。
ただ、他処分所得が大体3%ずつ減る訳ですから、ある程度たったところで
しわ寄せが出てくると思ってます。

例えば個人ベースで非課税の消費分が月10万だったとします。
すると月3000円支出が増えます。
しかしこれくらいだと構わず消費すると思いますが、
3ヶ月くらいたった頃に、いつもより9000円少なくなって、
そこで帳尻が合わないことに気づく訳です。
こういうことが局所的にではなく日本全国で起こるので
総和にするとやはり影響は大きいでしょうね。
早くてGW明け、遅くて夏ごろには余波が出てくるとの予想です。

あと、5%と8%って心理的に差は大きいですよね。
105円は大体100円ですけど、108円は大体110円です。
1000円ではなく980円で売ることで消費の心理的障壁を下げよう
というのが商売人の工夫な訳で、そこをお上が持っていくマージンを
大きく増やされてしまったら、仕入れを変えるなり数を減らすなりで、
値決めからやり直さなくてはならなくなります。

原価があって、利益率がこれで、それでいくら、っていう
そういうものばかりではなくて、価格ありきで、
そこから商品設計をしているような商品も多いです。
そういう商品からすると構想が崩れます。
弁理士的な世界を挙げると、ロイヤリティ3%も取ったら大変です。
マージンが大きい商売だったらあきらめもつくでしょうが、
原価ぎりぎりで商売している世界だと相当大変ですね。

ただこの政権のまともなところは、なんだかんだで経済が一番大事と
そこを認識しているところです。一応財政出動で支えようとしてますね。
それで支えきれるとは思えませんが。
逆進性を高める税制は結局全体で経済でマイナスになるはずなんですよね。
年収1億の人は、500万の人より消費はするでしょうが、
500万の人20人分の支出をするかというと、それはするはずがありません。

話を元に戻すと、GW-夏前から指標が出てきて、秋ごろに帳尻あわせで
下振れが起こる可能性があります。知財予算も昔は確保されてましたが、
今は景気が悪くなるとカットですね。どうなることやら。

(追記)6月末時点ではこうなっています。


個人レベルではいくつか買いだめをして見ました。
買いだめしたからといって節税効果なんて限られてはいるのですが、
災害対策を考えると買い置きは必要なので、
震災の記憶が薄れつつある今、これをきっかけにすることは必要かと。
4月はさんで、実際に値段が上がるのを目の当たりにすると
買わなきゃいけないものでも買うのに抵抗が出ますよね。
ただでさえ3月までに買わなかったものなら余計に。
そういう意味の備えはしてみました。