弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

2016年弁理士論文試験合格者数288人

平成28年(2016年)の弁理士試験論文試験合格者数が発表になりました。
標記の通り、本年度の合格者数は288人です。

平成28年度弁理士試験論文式筆記試験合格発表 | 経済産業省 特許庁
http://www.jpo.go.jp/torikumi/benrishi/benrishi2/h28_ronbun_goukaku.htm

H27が248人でしたので、今年は微増です。
H26が358人、H25が490、H24が837、H23が715、H22が822、と、
それ以前からみると減ったままですが。

口述試験の難易度のついては、昨年同様下がったままなのか、
今年は筆記試験を緩めたから絞るのかと、いろんな見方はありますが、
あと一息ですので、もうひと踏ん張りです。
まずは先の記事の口述練習会の申し込みをして、
それから一気に勉強を詰めていくほかありません。

2016年弁理士試験口述練習会(会派)の日程

今年2016年も各会派で弁理士試験の口述練習会が開催されます。
日程については各会派告知してからかなあと思っているうちに
論文試験の合格発表が明日になってしまいました。

詳細は以下の通りです。

9/30 同友会 http://www.douyukai.com/article/15469406.html
これは練習会ではなく、口述試験とはこんな試験ですよ、
という説明会です。特に用意は必要ありません。

これ以降は練習会になります。条文集が必須です。

10/5 弁理士クラブ http://www.benku.org/
メルマガ登録が必須だった気がします。

10/11 春秋会 http://www.shunju.gr.jp/information/info01/2016/09/post_99.html

10/12 南甲弁理士クラブ http://www.nankoh.gr.jp/schedule.html

10/13 PA会(1回目)http://www.pa-kai.net/?p=2585


10/17 同友会  http://www.douyukai.com/article/13469166.html

10/18 PA会(2回目)http://www.pa-kai.net/?p=2585
   稲門弁理士クラブ http://www.tomon-benrishi.com/archives/examination/


一般論的に会派は問題が易しく、受験機関は難しいような話はいわれますが、
実際は何とも言えません。問題自体は複数セット用意されており、
難しい問題も簡単な問題も用意されています。
あと、日程が本試験直前になるほどやさしい傾向はあるかもしれません。
自信をつけてから本試験に臨んでほしいという面もあります。

口述試験の問題作成において問題の難易度を上げるということ
にどれほどの意味があるのかという面もあります。
本試験の難しさというのはあまり予想のできない難しさであり、
模試の出題者の考える難易度の高い問題というのは、
本試験の難しい問題とは何か違う感じがします。

色々知恵を絞って難易度の高い問題を某会派で出したこともありますが、
合格者に聞いたところ、本試験と比べて難しすぎる、
と評判があまりよくありませんでした。
そして、模試に対する出来と、実際の本試験の合否との間に
あまり相関性は感じられません。模試の出来は良くなくても
実際は受かりますし、不合格者層というのは大体準備は
そこそこできている人たちという印象があります。

そういうのもあるので、会派では割と常識的な問題を
常識的に対応してもらいたい、という感じの出題になります。
それでいて的中率はそんなに悪くなかったと思います。

とりあえず、まずは申し込みということになると思いますので、
参考にしていただければ幸いです。

2016弁理士会会長選挙の票読み

弁理士会会長選挙もたけなわで、無会派の方には
電話が数多く行っている模様です。
私のところにも来たは来たのですが、
基本的には電話をかける側として認定されているようです。
相手陣営からの電話もありましたが、勧誘をしたうえで、
でもうめざわ先生はあちらですねえ。。
という語りに対して「すんません」とまあそんな感じです。

今日は土曜日の午前中なのに、そして特にイベントもないのに
異常にアクセスが伸びているので何だろうと思ったら
夜中というか明け方の4-5時にものすごい数のアクセス数がありました。
誰かがなんか唐突にこのブログを見つけて一気に読み通した
感じなのでしょうか。機会があったら声かけてもらえればと思います。

ただまあ弁理士会だろうがなかろうが、無党派の方には
選挙に対して抱く疑問というのがあるようですが、
こういう仕組みになるのは致し方ない部分もあるのですね。
選挙マニアとしてはここは解説せねばなるまいという状況です。

先の記事にも書きましたが、
http://patintl.hatenablog.com/entry/2016/08/01/155649

メディアは無党派が当落を決めるなどと、無党派の方の
自尊心をくすぐるようなコメントを載せますが、
無党派の動向が当落を決めるような選挙というのは
基本的には殆どありません。

オール与党で担いだ候補が大衆の嫌悪を引き起こすような
タイプの場合に、若手の颯爽とした候補が出馬して
打ち倒すということが一時期相次ぎましたが、
無党派対策も進んだので、そういうのも今はないですね。

小池百合子都知事は、自民党の票を切り崩して
勝ったのですよ。石原さんと同じ構図です。
増田候補は東京の議員でも、自民党の議員でもありません。
一般的な自民党員がどちらに親近感を抱くか。
足元を固めれば選挙というのは基本的に勝つのです。

この辺の状況を弁理士会会長選挙に当てはめると、
各会派の足元の票を固めることが必須であるとともに、
支持会派の全体票数が多い方が基本的に有利です。

無党派の方々が、どちらの候補も変わらない、
いまいち歯切れが悪いという意見をこぼしておられますが、
支持母体の意見を集約するのが選挙戦略上は
最も重要です。足元を固めなければ勝てないのですから。
そうすると、無党派向けの分かりやすいメッセージ
というものはどうしても影を潜めますよね。
だって無党派なんて頼りにならないですもの。

基本的には支持母体の方を向いた状態で
できれば無党派の方々も票を下さい、という流れで
選挙運動は進みます。定型の選挙運動が繰り返されるのです。
選挙は終わった後というのもありますから、
余計なしこりだって作りたくないですよね。
だからいらぬことなんて言いたくないですよ。

ということで予想ですが、支持母体の大きい方が
順当に勝つと思います。民主主義というのは政党政治であって、
通常は党派の規模が大きい方が勝ちます。そのために
党派の拡大を目指すのが日ごろの政治活動なのですね。

しかしそれでどうしてこんなガチンコの選挙になったのか、
という疑問はあるのですが、郵便物を見て、
ああこの人が肩入れした結果、こういう戦いになったのか、
ということを察しました。
まあ大体こんな揉め方しないですもんね。
誰とは言わないですが、業界全体のことを考える前に、
まず自分のところの所員の待遇を上げるとか、
そういうところから始める方が先ではないか?
という余計な感想もなくはないです。

業界全体の改善は、1つ1つの特許事務所の
職場としての環境の改善から始まると思います。
そこが行きついてから全体の話になるのではと。

2016年弁理士試験口述練習会(会派)の予定

弁理士試験の論文試験の合格発表の時期が迫ってきております。
受験生は戦々恐々としていることが予想されるとともに、
合格していたら、ただちに口述練習会の申し込みに
移行しなければなりません。

もっとも受付枠は一時期ほどの狭き門でもないのですが、
それでも最初にやることは申し込み手続ということになります。

受験機関の方については当方年々疎くなってきているので、
まあお金払えばどこか入れるんじゃないか?
と思いますが、基本的に殺到するのは土日のみです。
平日、それも昼間なんかはさすがに余裕かと思います。

会派の口述練習会ですが、開催予定のうち、
春秋、PA、南甲は比較的早めの申し込みが必要で、
弁クと同友会は比較的後まで受け付けていた記憶があります。
あと、稲門は早稲田卒業生のみですので、該当者が非常に少なく、
基本的に締切は殆どありません。

会派の口述練習会については平日夜に開催されるとともに、
原則として調整しあっているので、原則としてばらけます。
今年は10/8-10/10が3連休になるとともに、受験生にとっては
まとまった勉強をできる山場の時期になります。
一方、1会派を除いて、つまり5会派については、
口述練習会の日程はこの3連休以降となります。

10/11から10/18まで、10/14(と土日)を除いて毎日となります。
詳細は聞いてはいますが、告知前にブログ発表するのは
微妙なので、公開後となりますが、少なくとも10/14(金)
には会派の口述練習会は開催されないので、
必要であれば予定を入れてもよいかもしれません。

そして、10/21から、弁理士試験の口述試験の開始となります。
勉強が順調であれば早めの日程から参加してもよいと思いますし、
全然間に合わない場合は、ギリギリになってから2回くらい
参加すればよいかと思います。
不慣れすぎるのは不利かもしれませんが、慣れてたからと言って
受かりやすくなるというものではありません。

涼しさが出てきて、日が落ちるのが早くなってくると、
そういう季節なんだなあと今年も思います。

弁理士会会長として誰を選ぶか

前回の記事の続きになりますが、弁理士会会長の選出が
選挙となることにきまったので、誰が良いのかという
ことになるかと思います。

まあ身も蓋もないこといってしまうと誰でも
いいんじゃないか、ということになります。
それは最善の人を選べないとかの諦め的な意味ではなく、
弁理士会会長の裁量範囲なんてそんなに大きいもの
ではないので、誰がなってもそこまで本質的違いはありません。

日本弁理士会の会長は弁理士の代表なのか?
http://patintl.hatenablog.com/entry/2014/01/05/174607

ここでも書いたのですが、日本弁理士会というのは
弁理士全体を司る万能的なものでもなんでもなく、
弁理士会の活動を統括し、かつ意見を集約するという
自治団体に過ぎません。弁理士の専権性というものは
お国から授かるものであり、弁理士会としてできることは、
大半は自治活動に関することに限られます。
少なくとも多くの人が弁理士はかくあるべきと思うこと
の多くは、日本弁理士会には特に裁量権限がないのです。
もちろん弁理士の総意としての意見を集約して交渉する
ことは可能ですが、決定するのは弁理士会ではありません。

弁理士会会長は何をする人なのか、というと
その自治団体を統括する長ということになります。
したがって、弁理士会の自治活動に関与する意志のない人
にとっては、ほとんど関係ない人ということになります。

弁理士会の自治活動というのは、多くの場合委員会ということ
になります。委員会に入らなくても関与できる弁理士会の
活動はもちろんたくさんありますが、その多くの決定
及び運営は委員会を介して行われます。
その辺の最終決定を行うのが委員長だったり副会長、
そして会長ということになる訳で、誰かの独断裁量で決まる、
ということはほとんどありません。少なくとも意見を反映する
場というものは一応あることになります。
もちろん発言権の強弱というものは当然存在しますが。

まあ今回は政策的対立点が割とはっきりしてるので、
そこを基準に選ぶということもありかと思いますが、
先の過去記事でも述べておりますように、
誰かの話し合いで決まったからこの人でよろしく、
という意見に対して「了解」といって決めてしまってよい
類のものと考えています。
そもそも選挙ってもの自体そんなもんだと思っているので。

→ 選挙に行くことの意味
http://patintl.hatenablog.com/entry/2016/07/31/203004

大体日頃会務活動について何も考えていない人が
少ない情報でちょろっと今何か考えたところで
そんなに大したことを考えられるはずもありません。
それは多分政治についても同じようにいえることなのですが。