弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

ブラジルの特許と特許事務所

BRICsという括りが言われてもう久しいですが、その内訳には
かなりばらつきがありますよね。中国はもうGDPで日本を追い越してしまいましたし、
きわめて近い国ということで色々ありながらも一番密接な関係です。
日本から見た経済的価値はアメリカと比肩するレベルで、
特許出願もかなり増えています。そういう訳で特許事務所の取引関係も
かなり拡大してきました。

次がインドですが、中国と比べると、その規模はぐっと落ちます。
しかしながら、たまに特許取りたいというニーズが出てくることで、
特許絡みの関係もかなり増えてきました。
よくインドの特許事務所からも営業メールが来ますよね。

これと比べると、ブラジル、ロシアは特にわれわれの業界からすると、
プレゼンスは大きく落ちますよね。医薬とかだと世界中に出すんでしょうし、
化学も多くの国に出していく傾向がありますが、機械や電気となると
縁遠い感じになってくるのではないでしょうか。

とはいえ、新興国全体が経済規模を年々拡大している中で、
全く無視できる状況ではなくなりつつある状況もあります。
あまり出していなかった東南アジアへの特許出願も
ぼつぼつ出てきているようですし、何の接点も持たない訳には
いかないのかもしれません。

私は弁理士会関東支部の研修対応委員会に所属しているのですが、
そういう国の特許制度を研修としてやりたいとそんな要望が出てきました。

そんな中で去年ブログの記事にもしました通り、去年アメリカに行ってAIPLA
に参加してきたのですが、南米の国々は米国と深い関係があるのですね。
南米の弁理士、特許弁護士の方々が数多く参加されていました。
地球の反対側ですから日本まではなかなか足を運ばないですが、
米国には数多く集まるようです。

そこで知り合ったブラジルの弁理士に研修やってもらえないかと
打診してみたところ、ぜひやるとの返事を受けました。
なので、この1年くらいにブラジル特許研修が弁理士会主催で開かれるかもしれません。
ニーズがありそうなら、これに関してこの間みたいな個人開催の
セミナーもあわせてやってもらおうかなとかそんなことも考えています。
もっともこれも英語ベースのレクチャーにはなりますが。
もし良かったらぜひ足を運んでください。

ブラジルはポルトガル語、他の国はスペイン語ですが、いずれも英語と
比較的近い言語であることから、彼らの英語力は高いです。
こちらの英語力の方が問われるところです。