弁理士の仕事とは2
前回の続きです。
なんとなくとりとめもなく書き始めて中途半端で終わったのですが、
弁理士の本質的な業務範囲と、実際の業務範囲の違い的なことと、
特許と商標、技術分野、内外国的な区切りまでだったと思います。
http://patintl.hatenablog.com/entry/2014/04/17/073104
色々ありますが、基本的には明細書を書くこと、
というのが弁理士の主要な業務だと思われています。
その一方で明細書を書くだけなら特許技術者も書いているのでは?
という見方もあります。
そしてこれからの弁理士は明細書を書く以外のことに
目を向けていかなくてはという議論があります。
そういうのも含めて明細書を書くことが中心業務というのが
一般的な認識だと思います。
このように明細書作成を中心に見ていくのが就業者側の
観点になるわけですが、依頼者目線で言うと、「特許をとる」
というのは極めて限られた職種のしかも特定少数に
限られているという現実もあり、特に中小企業の依頼者からすると、
特許よりも商標関係の依頼の方が多いのかなという気がします。
実際に幅広い世界の人にとって問題となるのは商標ですね。
さらに、「知的財産」というと一番最初に考えるのは一般的には
著作権です。TPPの議論とか今現段階ではそれなりにホットですが、
一般的に問題となりそうなのも著作権周辺ですね。
特許関係はハーモナイゼーションが進んでいるので
思われるほど意見の衝突があるような事項は少ない気がします。
あっても専門的過ぎて俗世間の人が首突っ込んでこないから
業界の中だけで折り合わせておしまいみたいな感じですね。
しかしながら弁理士の仕事的には著作権はあまり大きくありません。
話を元に戻すと、結局弁理士で一番多いのは明細書を作成する仕事です。
技術内容を理解して、それを文章にして、それを最初はチェックされます。
文章的にどうか、そもそも内容理解にずれはないか、権利書として
必要事項が過不足なく書かれているか、といった育てられ方をして、
一人前に明細書を書けるようになってくると考えられています。
この場合、ワークフローが定型化されやすいから、
管理者側としては管理しやすいんですね。
それで特許事務所の所長は営業してたくさん案件を取ってきて、
それを所員に書かせて、特許事務所全体の利益としていきます。
利益の折半の仕方も簡単ですしね。互いの取り分も一般化しやすいです。
しかし今は特許を取り捲ればいいという時代でもなく、
資金も限られているし、業界参入者も増えて昔みたいに楽ではありません。
という訳で明細書を書くだけではなくそれを一歩進めた業態が
求められています。これを弁理士はコンサルティングとか言ってます。
コンサルティングとかいうのも上から目線な言い回しですが、
結局業態を定型化できていないわけです。
権利化業務の周辺が求められているのですが、そこのモデルが定型化
できていないからコンサルとか言ってお茶を濁しているわけですね。
かといってそれがきちんとできるような人なら雇われなんて
やっとれません。属人性が強いとなると管理事項にもなりにくいです。
何かとりとめもなくなりましたが、明細書書きvsその他
というのが今の弁理士業界をとりまくざっくばらんな環境です。
次: 弁理士の仕事とは3