弁理士会員に関する苦情事例と、苦情を受ける方の属性について
弁理士に対する苦情が弁理士会に時々寄せられ、
その事例集が定期的に各弁理士に送られてきます。
平成26年分の追録事例だとあまり大したことはないですが、
お金を支払ったが手続をされなかったとか、
こちらの連絡を無視して勝手に手続したとか、
何だかひどい内容だなと思いながらいつも見ています。
さて、ここで気になったのが巻末資料です。
特に「3.対象会員の属性」です。年度ごとに表になっているのですが、
直近の平成25年の場合ですと、30才未満:0、30-39才:2、40-49才:2、
50-59才:8、60-69才:6、70才以上:4
となっています。
全部列挙するのはなんなので、その5年前の平成20年を挙げると、30才未満:0、
30-39才:3、40-49才:5、50-59才:7、60-69才:8、70才以上:3
となっています。
登録年数別のデータもありますが、大体年齢と相関してます。
「10年以下」でくくっているようですが、これで弁理士の半分を占めるので
区分としてどうかと思ったので載せませんでした。
ただどの年度で見ても、登録年数11年以上の弁理士の苦情件数は、
それ未満の登録年数の苦情件数の2倍、3倍の数なんですよね。
弁理士会の一部では「登録年度の浅い若い弁理士が、身勝手なことをして、
それで問題を起こす事例がある」かのようにいう向きがあります。
実際はデータを追っていくと、
「高齢化した弁理士が、顧客の言うことを無視したり耳を傾けなかったため、
それが最終的に金銭を中心とした顧客トラブルにつながっている」
というのが問題を起こしている事例として多いのが、実情のようです。
70才以上の事例が無視できない数ありますが、この年齢は本来
少なくとも第一線は退いてしかるべきなんですよね。
もっとも弁理士会の要職を占めるのがこの世代なのでそんな話は出ませんが。