弁理士うめざわブログ

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弁理士試験口述試験の基礎知識

さて今日は台風が近づいてきているとの予報です。
仕事があっても予定があってもまっすぐ帰るのが吉な夜ですが、
そんな日はブログですね。
ということで、弁理士試験口述試験とは?について語ります。

今週金曜10月18日から試験がいよいよ始まってしまいます。

未受験の人はもちろん、既に受かった人にとっても
謎に包まれた試験ではないでしょうか。
以前は受かったからいいやで気にも留められなかったですが、
大量不合格者を出すにつれ、その裏側が少しずつ知られつつあります。
そんな口述試験の知識です。とりあえず書けるとこまで行きます。

なお、平成25年/2013年版(平成24年/2012年弁理士試験反映分)です。
2013年以降の試験内容については反映するかもしれないししないかもしれないです。

・場所はご存知ザ・プリンスパークタワー東京。
 東京タワーが近くにあるので、試験終わったら寄ってみるのも良いでしょう。
・ちなみに数年前は全然別のホテルでやってたようですが、
 キャパが足りないという経緯から今の場所に移動し定着する。

・受験者:本年度論文試験合格者と、前年度口述不合格者
口述試験に不合格の場合、H20以前は翌年まで論文合格持ち越し、
 すなわち口述からでしたが、これ以降は翌々年までとルール変更
(短答・選択の持ち越し制度導入から)つまり3回まで
・それでも口述に落ちた翌年は基本的には全員合格させていたが、
 H22口述試験(H21論文合格、口述落ち)から、前年落ちに容赦なし
・H23口述試験より、試験において受験番号を名乗らせないようになる
 (受験番号x100, x000で始まる=1000などは、前年度口述落ちなので、
  それによる情状酌量が生じないように、との熊谷健一、通称クマ
  の強い主張により導入)、そして3回落ちも珍しくはなくなる
・H22はそれでも口述再受験の方が合格率が高かったが、H23からは合格率に差はなし

・H22口述試験まで午前と午後は別問題で、したがってこの年は
 7日目まであったので、合計14セットの問題が用意されていた。
・H23口述試験より、午前と午後は同じ問題になる。
 午前の受験生は、試験終了後、別の待合室にて待機を求められる。
 午後の受験生の受付が済み、試験待ちの待合室にすべて移動し終わった後解放
・受験終了後はやることないのだが会話は禁じられる。
・午後の受験生は終わり次第解散。
・採点も午前の方が辛いような気がするので、午後を引くことを祈ろう。
・H23試験は、1-4日目が首都圏組、5-6日目が関西組だった。
 H24ではそこはシャッフルした模様

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・H23までは願書の提出順に受験番号が決定、口述試験は受験番号ごとだった。
 この慣習は数十年前から変わってなかったとのこと。
・翌年から提出順と受験番号順をシャッフルすると共に、
 試験日も受験番号と相関させないようにした。

口述試験の不合格率が低い時代は、1日目はあまり落ちない
 などと言うデマが流れていた。
 大量不合格時代において、1日目の合格率が高いということは基本的にない。
・1日目にごっそり落として、次の日に帳尻、というのが王道パターン。
・午前で落として午後で帳尻、というのもあり。なので初日午前は不利。

・日程ごとの有利不利はある。もちろんレーンごとの有利不利もある。
・昔はレーンごとの合否状況を知ることができたらしい。
 そのころの状況によると、レーン全滅とかみんな合格とかそういう
 不均衡が顕著だったとのこと。今はそのような情報は隠蔽されています。 
・短答論文と違って、口述不合格者には何も来ません。不合格通知もなし

・全部で8レーンあって、4レーンずつ別のフロアに誘導されます。
・待合室は2レーンずつ同じ部屋で、交互に別室に呼ばれます。
・午前の解放待ちの部屋も2レーンずつ
・レーン番号と試験の順番は当然のことながら、受付前から決まってる。
・前年口述落ちの人の順番はどのレーンも何番と固定されている。
 昔は7番目と決まっていたようだが、口述落ちが増えすぎて
 設定がだいぶ変わっているとのこと

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・クマとヒゲは同じレーンに入れないという設定(今年はヒゲいないけど)
・クマというのは上述のように熊谷健一のこと。
 元特許庁審判官で、現在は明治大学で教鞭
 本来特許法が専門で、特許法概説の改訂も書く。
 非常に採点が厳しいことで有名。
 審査官補の昇進試験でも試験官としていじめまくってたとの噂。
 特許法は追い出されたのか今は意匠法に居座る
 普通は試験委員は2年任期だが、クマはこれが趣味なのでいつまでも居座る
 なお若い女性には非常に甘く、簡単に通してしまうとの噂
・クマがこれほど有名になったのは多分出現率が高いから
 クマより理不尽な試験委員は実はたくさんいます。有名でないだけです。
・クマは8レーンのどこかに必ずいると思ってください。
 いない日もあるけど、大体いる。けど意匠は全般に厳しいので
 クマじゃなければ、というより期待してはいけない科目
・基本的に弁理士は自分で受けてきて受かってるから話が通じないということは少ない
 なお、クマも話自体は通じる。ただ厳しいと言うだけ。
・一番たち悪いのは、審判官上がり、判事、学者、といったあたり
 自分で受けてないから匙加減が分からない。社会性も低いから
 話が伝わらないのは相手のせいだと思ってる。
・知識を問う問題は、あまり差が出ない。できる問題はみんなできるし、
 できない問題はみんなできない。
・差が出るのは大抵試験官の意図が伝わらないと言う場合。
 だから上述の試験官に当たらないことを祈るばかり

とりあえず思いつくままに並べましたので、参考になればと。

さらに、口述関連の記事は以下のとおりです。

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