内閣支持率は景況指数の関数
3連休ということであまりアクセス数が増えない時期なので、
あまりそういうのを気にしないような内容ということで、
政治と経済情勢についてまとめてみます。
報道関係では、蓮舫代表の国籍問題とか、森友学園、
加計学園とかあまりよくわからない批判報道が行われ、
それと前後して、内閣支持率が下がったりしています。
個別の事案についてはいいのか悪いのかわかりませんが、
数字的なものは単純化して考えることが可能です。
内閣支持率というものは、景況指数の関数です。
景気動向以外で、内閣への支持動向が変わるということは
ありません。森友や加計という話は、因果関係としては
逆の話で、景気上昇が頭打ちを迎えて、
内閣への支持がしぼみ始めた結果として出てきたものです。
見た目にわかりやすいのは株価ですが、
株価のうねりというのは、正弦関数のように単純な
波形を形成します。底からうねって天井を付け、
そしていずれ大底へ向かうというものです。
それと連動して景気も底から天井へと向かいます。
この景気動向と内閣支持率は大体連動します。
安倍政権の支持率が高かったのは、景況感の加速時期と
重なったためです。過去の例では、小泉政権の時と同様です。
郵政選挙の後あたりが景気加速時期になり、これと共に
支持率が増大しました。この後、株価がライブドアショック、
をはじめとしたピークアウトを起こす時期に
第一次安倍政権になり、景況感の一服感と共に、
内閣支持が大きく落ち込むことになりました。
現在の状況はその頃と重なるように思います。
もっと前だと、小渕政権の時期が景況感の加速時期で、
亡くなった森政権になった頃、ITバブル崩壊となり、
合わせて森政権が異常に叩かれます。
小渕氏がなくなった頃も、ドコモ株が何とかと、
よくわからないバッシング記事が出始めていました。
景気の踊り場に達すると、支持の拡大に一服感が出て、
それを見越したマスコミが批判記事を書くのです。
景気を上げるためには基本的には金融緩和をこれでもかと
続けることが必須になります。
じゃあ金融を緩和し続けるとどうなるかというと、
実体を伴わないバブル的な景気になります。
景気の低迷期を脱するときには、すべての人がその恩恵を
受けることになるので、その時の政治家は高い評価を
受けることになります。
しかし低迷期を脱した後の景気加速期になると、
膨張した資本の大半は一握りの人に集中するから、
支持よりもやっかみの方が大きくなるのですね。
80年代バブルが一番典型的ですが、損失補てんだ、
住専だ、というのは利益の分配を受けない
一般庶民からの批判として出てきます。
ITバブルの時だってそうでしたし、
2006年頃のライブドアショックの頃も
マネーゲーム批判が出ました。
つまりある一定の時期を超えると、景気の拡大は
むしろ一般庶民の批判の種になるのです。
これは第1次安倍政権のころもそうでしたし、
多分現政権の支持率の低下もそれが原因とみています。
その結果としてどうなるかというと、金融引き締めに
回るのですね。今はもう懲りているのでならないでしょうけど、
かつて、「銀行を懲らしめろ」という世論のもと、
そういう政策が数多くとられてきました。
こういう状況を見ると、景況感的には一服の時期に
来ているのではないかなあとも思われますが、
以前のような経済政策の失敗はしてほしくない、
とも思います。安倍政権の間は大丈夫な気はしますが、
はずみで政権を打倒して、新政権がおかしな政策を取る、
というのはあんまり少なくもないですよね。
うちみたいな零細は景気変動のあおりをダイレクトに食らうので、
政策の失敗というのは何としても避けてほしいところです。