弁理士うめざわブログ

特許事務所の弁理士による、特許事務所業界ブログ

2018-01-01から1年間の記事一覧

弁理士と士農工商

どうも弁理士ブログ向けの記事ネタが思いつかず、更新が滞っておりました。モチベーション的に夏だなあと言う感じになってきております。みなさんも夏休みシーズンをいかがお過ごしでしょうか。 さて、弁理士と一言で言っても、全員立場はフラットではないで…

ブログを匿名から実名にするときには注意が必要

そういえばもう1月くらいたちましたが、Hagexなんとかいうブログを運営していた人が福岡での講演のタイミングを見計らって刺殺されるという事件が起きました。事件についてはいろいろ調べてみて、まあこういう経緯だろう、こういう改善点があるなあなどと色…

会社に在籍している発明者の、会社に帰属しない特許出願について

最近、副業解禁関連の法案についての話題があります。しかしまあ本業と同様に取り組む副業を推奨します、という趣旨ではないような気がします。一企業が複数の事業部を有する、というのなら様々な効果が期待されますが、1個人で限られた時間の間に複数の業…

弁理士業務の中途受任や代理人変更時のトラブル

独立して結構たちましたので、既に出願された案件の中途受任案件数はそれなりの数になりました。お客様自身が出願されたり、又は他の弁理士を介して出願された案件を中途受任することがあります。そういう時にトラブルがないかは不安材料ですね。 トラブルと…

会社を辞めてどうするかという議論

知財関係者のキャリア形成的な話は何度かしているのですが、知財業界外の人と会うことが増えるにつれて、一般論としての人生設計的なことを総論的に語りたい気持ちで書くことにしました。 20代とか30前後の年齢というのは、若者ですので上の人からの色んな制…

ブログ移転の予定について

この弁理士ブログについて、長いことこのはてなブログで続けてきたのですが、特許事務所の本体サイトのドメインでやるかどうかはずっと課題でした。 このブログを始めたのが、サイトドメインを作る1年前だったので、独自ドメインにしたほうが良いのではと思…

特許事務所には厳しいことを言うことが指導だと勘違いしている人が多い

特許事務所の採用については、一時期就職氷河期がピークを極めた時期を除いては慢性的に人材が不足しています。どこの特許事務所も安月給でこき使える人材は不足しています。 ただまあ安月給と言っても、その人材供給源となるメーカーも大概ですので、給料に…

なんでも酒屋カクヤスには電話がつながらない

ある時期からあちこちで、なんでも酒屋カクヤスをあちこちで見かけるようになりました。旧事務所の裏にもお店がありましたし、震災当時住んでいたうちの下の階にはカクヤスの倉庫が入っていました。商売繁盛でうらやましい限りです。 まあ注文すれば配達して…

平成30年度弁理士試験論文式筆記試験(必須科目)問題及び論点

弁理士試験、必須科目の論文試験問題が公表になりました。昨日は試験日だったようです。受験生の方は暑い中ご苦労様でした。 http://www.jpo.go.jp/torikumi/benrishi/benrishi2/h30benrisi_ronten.htm 特許法が事例2つ、意匠法、商標法は例によって、趣旨の…

尊敬される弁理士とは

別のところで、IT業界では家入一真さんのような尊敬される人がいて、影響力がある、といった議論が上がったのですが、弁理士業界で尊敬される人ってのはどんな人がいるのかな、ということを考えたときに、ちょっとお寒い状態であるということに気づきました…

士業パートの時給2000円超えない問題

弁理士も、いくつかある士業と呼ばれる業種の1つとして数えられます。八士業ある中で、一応漏れずにカウントしてもらえる立場です。この辺の士業では、まずは1人事務所で独立して、徐々に拡大してスタッフを拡充していくパターン、特に拡大しないパターン、…

弁理士試験短答受験者統計・短答合格者統計(平成30年度)

先日合格者が発表された弁理士試験、短答試験の、弁理士試験短答受験者統計、弁理士試験短答合格者統計が出ました。別々に公表されていたと思ったのですが、こちらが見落としているのでなければ、受験者統計と、合格者統計が同じタイミングでの発表となりま…

スタッフとして苦境を経た弁理士の運営がホワイトとは限らない

自分の転職先がブラック特許事務所なのか、ホワイト特許事務所なのか、というのは転職の際に非常に気になるところがありますね。「こんなはずじゃなかった」と、後で後悔することがないように、入念な情報収集をしてから転職に挑みたいものです。 そんな中、…

大手電機メーカーの出願案件をやっている弁理士は負け組

弁理士・特許技術者の業務というのは労働集約的であるので、労働当たりの単価というものが何より大事になってきます。儲けようとしたら、同一作業であれば単価の高さ、単価が同じなら、労働量が少なくて良い業務が、採算性の高い業務ということになります。 …

弁理士短答試験合格者数620人、ボーダー39点(平成30年度)

2018年弁理士短答試験、合格基準点(ボーダー)は39点2018年弁理士短答試験合格者数620人ということだそうです。 科目別合格基準点特許・実用新案に関する法令 8点意匠に関する法令 4点商標に関する法令 4点工業所有権に関する条約 4点著作権法及び不正競争…

このブログの通算アクセス数が通算100万pvに到達

本ブログを始めてからもうすぐ5年近くになり、その累積ですので、1カ月に10万、100万pvにも達するようなものと比べると全然ではあるのですが、それでもそれなりに注目を集めるブログであり続けながら継続した結果この数字に達することができました。 pvの測…

試験浪人等、浪人生活というのは実際どのくらいの期間可能なのか

別に弁理士試験に限った話でもないですが、自分が何かに集中して取り組みたいときに、仕事をしている時間が惜しいなあと思えるような場面は人生の中の様々な局面で出てきます。要するに浪人生活、試験浪人の生活ができればどれくらいしんどさから開放される…

所長の趣味で女性が多い特許事務所

特許事務所の男女比率的には、大体一般的には弁理士・特許技術者は大半が男性で、事務スタッフの大半が女性である、という構成比率により、半々くらいが多いです。 もちろん女性の弁理士・特許技術者もそれなりにいますし、男性の特許事務スタッフもいますが…

発明・特許の無料相談をやめた理由

独立開業してから、お受けした相談を有料にするか、無料にするか、という点は悩みどころです。わずかでも一応は有料にする派もそれなりに有力です。 私は、相談で料金を取るのも気が引けるのと、相談料でお金をとってもたかが知れているということから、これ…

特許事務所のパワハラ

今現在最も騒がせている、日大アメフト部の事件ですが、その陰にパワハラ体質的なものを感じ取っている方も多いのではないでしょうか。そんな中、特許事務所にはそんなことがないか、というのは思い当たる節のある方も少なくないのではないでしょうか。 指導…

平成30年度弁理士短答試験、問題解答の公表

今年の弁理士試験短答式筆記試験問題及び解答(平成30年度-2018年)http://www.jpo.go.jp/torikumi/benrishi/benrishi2/h30benrisi_tan.htm が公表になりました。 まあこれといった情報を提供できる訳でもないのですが、この時期色々手持無沙汰になりがちな…

弁理士試験短答試験の前日と当日と翌日

弁理士試験日の前後については、割とありきたりな過ごし方になるにもかかわらず、案外その時になって考えがちです。どんな感じだったかなということを思い出しながら並べてみました。 直前期には問題演習を中心だったり、条文読み込みだったり、青本、レジュ…

弁理士試験志願者統計(平成30年度)

今年も、弁理士試験、短答試験を明日に控えます。そんな中、2018年弁理士試験志願者統計が発表されました。 http://www.jpo.go.jp/oshirase/benrishi/shiken/h30toukei/index.htmlhttp://www.jpo.go.jp/oshirase/benrishi/shiken/h30toukei/pdf/h30_shigansh…

弁理士試験を受ける理由と覚悟

弁理士試験を受けるのは当然弁理士になるためですが、なぜ弁理士になるかという理由は、千差万別です。実務未経験の会社員の方も、特許事務所に勤めている経験豊富な特許技術者の方もいます。年齢もそれぞれ違いはあるのですが、基本的には30歳未満と言うの…

弁理士試験に限らず、試験会場で見ていまいち納得がいかないもの

弁理士試験の短答試験はもう来週日曜になりました。受験生的には勉強自体はもう一巡して、全体の調整に入っているものと思われます。 特許事務所に勤務している人であれば、1週間の休みを取っている人もいるかもしれません。自分も試験前に休みを取りました…

LECの弁理士試験講座のダメなところ

自分は弁理士試験の際にLECの講座を受けてたわけではないので、内容そのものについてどうこうと言うのはあんまり言うことができないのですが、何となく違和感のあるところがあったので、まあちょっと書いてみます。 弁理士資格と言うのは実務者に対してオー…

弁理士とゴールデンウィークの出勤など

ゴールデンウィークも終わるのでそんなことを書こうかと思いましたが、去年の記事と被りそうなので少し違う方向で今年は書きます。 去年の記事 → http://patintl.hatenablog.com/entry/2017/05/07/120755弁理士試験的な話題は去年したので今年は触れません。…

独立後の特許事務所の名前は自分の名前にしたほうが良い理由

弁理士として特許事務所を独立開業することを考えてから、もうだいぶ時間がたってしまったのだなあと思うのですが、当時自分は、今はやりの抽象名称を事務所名にしようと思っていました。事務所名は一度決めてしまったら、そこから変えること自体は難しくな…

平成30年度(2018年)弁理士試験の試験会場と、試験の年間予定

平成30年度弁理士試験の試験会場が発表になりました。短答試験は今年も渋谷かあと思いましたが、よく見ると青学ですね。国学院と大体同じ場所なので見落としそうになりましたが、場所は異なります。それと、立教大学でも開催されます。結構ちょくちょく変わ…

良い弁理士とはどんな弁理士のことか

弁理士業務は職人的な業務に位置付けられることから、業務能力の向上に向けて研鑽を積まれていることかと思われますが、さてここで良い弁理士とはどんな人材なのか、ということが問題になります。 良い人材と言うときに、求人情報に掲げる事項により多くあて…